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第8回辻静雄食文化賞贈賞式

一般財団法人辻静雄食文化財団は、7月5日(水)14:00~16:00に明治記念館にて、
第8回辻静雄食文化賞の贈賞式を開催いたしました。






第8回を迎える2017年の辻静雄食文化賞には、魚食文化の衰退とその元にある問題を
的確に指摘して警鐘をならしている、濱田武士著『魚と日本人-食と職の経済学』(岩波書店)が、
また専門技術者賞には、卓越したバランス感覚で多様な業態の経営を成功させ、
地方における料理人とレストランのあり方のモデルを確立した、レストラン「モリエール」の
オーナーシェフ 中道博氏が選定されました。





贈賞式前日は台風に見舞われた東京でしたが、当日は晴天となりました。
明治記念館は、豊かな緑に包まれた明治神宮外苑の一角にあり、非常に美しい庭園があります。





会場となった「相生の間」には、過去の受賞作品や、辻調グループ創設者・辻静雄の著作が展示され、ご来場された皆様も手に取られていました。




14:00 贈賞式開始です。
主催者・辻芳樹(一般財団法人辻静雄食文化財団代表理事)挨拶。



本賞の選考委員長である石毛直道氏(国立民族学博物館名誉教授)からの講評。


石毛氏は、「魚に関わる職業の人が魚食文化の担い手でした。
しかし現在、町の魚屋さんはどんどん廃業しています。
魚に関わる仕事をしている人と消費者とのコミュニケーションがなくなってしまったことが現代の問題。
著書では、漁業・流通・小売りなど様々な人に調査を行い、問題点を指摘しています。
魚の流通と、魚に関する食文化を経済の視点で読者に考えさせてくれる素晴らしい業績です。」と話されました。


本賞を受賞された濱田武士氏のご挨拶。


濱田氏は、「経済的に元気な社会を実現するには、食べること、働くことが豊かになることが必要です。
漁業・流通・食べる人。魚を通じて人はつながっています。効率主義ではそのつながりが希薄になる中、食べることと働くことを豊かにし、繋ぎたいという想いで自作を書きました。」とお話されました。



専門技術者賞を選考された門上武司氏(「あまから手帖」編集顧問)からの講評。


門上氏は、「地方を代表するシェフであるが、地方であるということだけが受賞理由ではありません。
北海道でいろいろな生産者に会った際に、モリエールで食材を使われることが光栄で、原点に戻るような思いと話がありました。
生産者にとって中道さんの存在は輝かしい存在。
しかし、中道さんは地方のレストランはその土地のものに頼りすぎてはいけない、と言います。
食材が日本各地・海外でどの位置にあるのかを理解しなくてはいけない。地方にいながら常に日本全国・世界をみています。
また、後進の育成にも強い力を発揮され、新たな料理人像を確立されました。」と話されました。


専門技術者賞を受賞された中道博氏のご挨拶。


中道氏は「辻静雄先生を冠した賞をいただくことをうれしく思っています。
賞をいただくことは、頑張れよという評価で、もっと切磋琢磨していきたいと思います。
地方では不便だからこそできることがある。不便こそが何かを生むんじゃないかという考えに至って、
今もやっています。
今後も北海道という土地を活かしながら、料理にこだわり、サービスはやわらかく、
お客様がリラックスできるレストランを目指したいです。」



続いて、お祝いの乾杯です。
乾杯のご発声は、第3回辻静雄食文化賞 専門技術者賞を受賞した谷昇氏です。
   

「食べるということ、食べなければ人は生きていけない、料理を勉強することは文化であり、教養であると
辻静雄先生から教わりました。濱田さんと中道シェフが受賞され、本当にうれしく思います。」
歴代の受賞者のみなさまにもお越しいただき、ステージに上がっていただきました。


乾杯の後は、歓談の時間です。

山本征治氏(第6回辻静雄食文化賞 専門技術者賞受賞)



成澤由浩氏(第4回辻静雄食文化賞 専門技術者賞受賞)


歓談の時間では、食業界で活躍するみなさまが「食文化」、「食業界の未来」についてなど、話は尽きませんでした。



第8回目を迎え、年々本賞への注目度の高さが伺え、
歴代本賞を受賞されたみなさまとともに、食文化の発展と、後進の育成に寄与していきたいと思います。



(写真左から:敬称略)辻芳樹、門上武司、濱田武士、中道博、石毛直道

受賞されたみなさま、おめでとうございます!

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