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料理のチカラプロジェクト

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フードライター 佐々木ひろこさんを招いて「エシカル」について特別授業実施

SDGs

2018.04.16

4月12日(木)にフードライターで料理人たちと共にサスティナブル・シーフード(持続可能な水産資源)
の啓蒙に取り組む佐々木ひろこさんをお招きし、辻調理師専門学校の高度調理技術マネジメント学科(3年制)
の学生対象に特別授業を行いました。




今回のテーマは、食の最前線における「エシカル」について。
前半は佐々木さんより、エシカルという食のあり方についての講義。




以下の6つの考えを理解し、実践することが重要です。
①オーガニック(農業由来の環境負荷を減らす)
②サスティナブルシーフード(海の資源の持続可能性を考える)
③地産地消(地元生産者の保護と環境への配慮)
④フードロス(フードロスをなくし、飢餓を防ぐ)
⑤アニマルウェルフェア(家畜が健やかに生きる権利)
⑥フェアトレード(途上国の生産者から適性価格で継続的に購入する貿易の仕組み作り)






そもそも、なぜ「エシカル」の考え方が世界で広まっているのか。
それは、今ある食材-例えば牛肉や魚は10年後にはなくなっている可能性が非常に高いことが理由に挙げられます。海の資源である魚には「限り」があります。元本をとりすぎてしまえば、いずれ枯渇するのは当然。魚を持続可能に大事にし、絶滅危惧種に指定されることのないようにするにはどうすればいいのか。



佐々木さんは料理人たちと一緒に、シーフードをテーマに積極的に活動しています。



後半は、佐々木さんと辻芳樹校長とのクロストーク。




エシカルに関する海外の料理人たちの活動事例を紹介。
「エシカルは世界の主流」
「世界のベストレストラン50」の上位ほどエシカルに取り組んでいる状況があります。
それだけ求められている」
「料理人がやるからこそ、影響力が大きい」






また、佐々木さんより学生たちに対して、
「料理人は生産者にもお客様にも情報発信できる資質があります。
"芸術性の追求"と"社会活動"の狭間に料理人はいると思います。美食だけを追求するのではありえない世界が訪れる。だからこそ、地球のことを考えながら料理をする、という観点が非常に重要です。」という力強い言葉が印象的でした。



終始学生たちは真剣に話を伺い、自分たちには何ができるのか、料理人が担う社会的役割にはどんな可能性があるのか、じっくり考える学びの時間となりました。



佐々木ひろこさん、この度は貴重なお話を誠にありがとうございました。