OSAKA

辻調理師専門学校 (調理)

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料理の基本は手洗いから!

在校生ブログ
調理師本科・調理クラス

2017.10.13

こんにちは。
調理師本科ダブルマスタークラス1年生のSです。
ダブルマスタークラスは、 1年目に調理、2年目に製菓を学ぶコースで、
現在、私は、調理師本科で料理の勉強中です。

夏休み、前期期末試験、別科研究講座が終わり、 10月から後期の授業が始まりました。
調理実習をはじめ、座学の授業も前期よりもレベルアップし、
前期授業を基礎に、それを踏まえて発展させた内容の授業内容も出て来たりと
難易度がどんどん上がってきています。

今日は「食品の安全と衛生・実習」という授業で、手洗いの実験を行いました。
食品を扱う上で、手洗いが重要であることは重々承知していますし、
前期、座学の授業でも、食中毒菌について、たくさん学びました。

では実際、自分自身はきちんと手洗いが出来ていますか?ということを確認するのが
今日の実習の内容です。

まずは、前回の授業にて事前に採取、培養していた
手に付着している菌を確認する手形培地の確認からです。

手洗い前と手洗い後の比較です。


▲奥が手洗い前、手前が手洗い後です。

通常は、手洗い前(奥)より手洗い後(手前)の方が菌数が減っているはずなのですが

あれ??
一番左のサンプルは、手洗い後の方が手洗い前より菌数が増えてる!!!!

実はこれ、必要以上に力強くこすり洗いをしてしまい
手のひらの深いシワの中にいた常在細菌まで、掻き出されてしまったからなんです。
手洗いは、石鹸をしっかり泡立てて、もみ洗いするのが基本。
必要以上に力強くこすり洗いするのはNGなのです。
私も意識して、次回の調理実習からは、
やさしく丁寧にもみ洗いで手洗いするように気をつけなくては。

そして、もうひとつ黄色ブドウ球菌の手形培地の確認も行いました。
黄色ブドウ球菌は、傷や化膿した部分に多く存在する食中毒菌です。
なので学校では、調理実習時、もし手指に傷があった場合、もしくは
実習中に包丁で指を切ってしまった場合は、手袋の着用が義務化されています。
実験は、手指に傷がある人に代表して行ってもらいました。


▲黒で丸印をしているところが、手指に傷のあった場所です。

ここでも、あれ??
印のある傷以外の場所にも、菌がいる!!!!!

これは人の習性として、傷があると気になって、その部分を触ってしまい、
傷口にいた菌が、その周辺まで伸び広がり、傷以外の場所にも
菌が広がってしまうからなのだそうです。
この実験から、手袋着用の重要性が、よく理解できました。

最後にもうひとつ、手洗いローションによる検査も行いました。
ブラックライトで光るローションを汚れに見立てて手に塗り
手洗い後、洗い残しのある場所を確認するという検査です。

まずはローションを手に塗り
手洗い前に一度、ブラックライトで確認してみます。


▲手首から指先まで、まんべんなく濃く光ってます。

そして手洗い後、再度、ブラックライトで確認すると


▲手の平
指先が濃く光ってる←洗い残しの場所


▲つづいて、手の甲
爪と指先、指の間、親指が濃く光ってる←洗い残しの場所

自分の手洗いの特徴として
どこに洗い残しがあるか、これで一目瞭然です。
私は、教科書通りの場所(指先、指の間、親指、手のシワ)に
洗い残しが多くありました。笑
これからは、いつもより念入りに今回洗い残しのあった場所を洗うように心がけます。

そして、これからの冬の季節、ノロウイルスの発生が多くなります。
手洗いは、感染防止の有効な手段です。
今日学んだことを生かし、食材の衛生はもちろん
ノロウイルスやその他の病原微生物に自分自身が感染しないよう体調管理の上でも
改めて手洗いをしっかり行うようにしたいと思います。

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プロフィール
調理師本科ダブルマスタークラスのSです。
静岡県出身。沖縄で数年間、社会人をしていました。
クラスメイトより、少し年上ですが
みんな料理やお菓子が好きなので、共通の話題も多く
楽しい学生生活を送っています。