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調理外来講習 M. Romain BARTHE(ロマン・バルト氏)/Réstaurant  Auberge de Clochemerle(オーベルジュ・ド・クロシュメルル)

フランス校教壇から

2018.05.11

今回の外来講習は、レストランAuberge de Clochemerle(オーベルジュ・ド・クロシュメルル)のオーナーシェフであるM. Romain BARTHE(ロマン・バルト氏)とシェフ・パティシエのM. COUSIN(クーザン氏)、レクレール校フランス料理研究課程で現在研修中のKANG HOSEOK(ガン・ホソック)さんにお越しいただきました。

レストランのあるヴォーザンボジョレー村は、レクレール校から車で30分ほど行ったところにあります。
レストラン名の「クロシュメルル」(クロシュは鐘、メルルはつぐみの意)とは、
1934年にフランスの小説家、ガブリエル・シュヴァリエが書いた風刺小説の題名が由来です。
物語の舞台となったヴォーザンボジョレー村が有名になり、同名がオーベルジュやワイナリーにつけられました。

バルト氏はロアンヌ「トロワグロ」、スイス「ディディエ・ド・クータン」などで修業され、2007年にオーナーシェフに就任。11年にはミシュランガイド期待のシェフに選ばれています。
翌12年にはミシュラン1つ星を獲得されました。

今回はバルト氏が料理を1品、クーザン氏が皿盛りデザートを1品、作られました。

1品目はホワイトアスパラガスをメインにした一皿。
白と黒の対比による色の効果を狙っているそうです。
皿に黒いキノワ、炒めたエシャロットのみじん切り、ホワイトアスパラガスのピューレ、黒の練りゴマ、サラダバーネットのみじん切り、山椒を混ぜ合わせたサラダを置き、塩茹でにして、帯状に切って規則正しく並べたホワイトアスパラガスで覆い、黒にんにくのピューレ、ノコギリソウ、サラダバーネットをあしらっています。

穂先の部分は、竹炭パウダーと黒ゴマを練りこんだ衣を足の部分にのみまぶしつけて揚げておき、先端にはドレッシングを塗ってあります。

2品目は「Chocolat-Café-Cacahouètes(チョコレート-コーヒー-ピーナッツ)」。
こちらは3つの「C」の言葉遊び。
リング状に盛り付けられたさまざまなクリーム、アイス、スポンジケーキ、メレンゲ菓子のそれぞれに、題名にもある3つの素材が使われており、食感、温度、風味の違いが楽しめそうなデザートでした。

バルト氏は講習中、
「季節の食材を尊重し、その中で独創性を働かせ、色彩や味わいを表現することが大事です。」
とおっしゃっていました。
初めての外来講習。星付きシェフの手さばきや表現に、学生も興味深そうに聴講していました。


講習のアシスタントを務めたのは、左から、フランス料理研究課程の南村颯太さん、藤本知也さん、矢野智大さん、沖天心さん、研修生のKANG HOSEOKさん(右奥)。