FRANCE

辻調グループ フランス校

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製菓外来講習 M.Fabien DEAL(ファビアン・デアル氏)

フランス校教壇から

2016.11.22

今回の外来講師、ファビアン・デアル氏は、リヨンのクロワ=ルッスCroix-Rousseにある、ショコラティエ・ブイエChocolatier BOUILLETの責任者を務めておられました。

パティスリー・ブイエPâtisserie BOUILLETは、1977年にアンリ・ブイエ氏がリヨンに開業した製菓店。彼の息子であるセバスティアン・ブイエSébastien BOUILLET氏は、フランスの有名製菓店で修行した後、2000年にアンリ氏の店を引き継ぎました。同店は現在、リヨンに3軒、リヨン近郊に2軒ブティックを構えるほか、東京にも進出しています。

デアル氏は現在、ご自分のお店を開業する為に準備をされているそうです。

今回は、デアル氏による終日の講習授業でしたので、たくさんのお菓子を学ぶことができました。


GUIMAUVE(VANILLE / FRAMBOISE / SPECULOS)
ギモーヴ(ヴァニーユ/フランボワーズ/スペキュロス)
日本では一般的に「マシュマロ」として知られるお菓子。スペキュロスは、オランダやベルギーで食べられる、数種類のスパイスの入ったクッキーのことですが、今回はデアル氏がその味のペーストを持参され、ギモーヴを作成しました。

PATE DE FRUITS
(ANANAS-COCO / PECHE DE VINGES / POMME VERTE)
パート・ド・フリュイ(アナナ-ココ / ペッシュ・ド・ヴィーニュ / ポム・ヴェルト)
ペクチンを使って固めたゼリー。「アナナ-ココ」は、パイナップルをベースにココナッツを細かく刻んだものが入っているので食感も楽しめます。「ペッシュ・ド・ヴィーニュ」は日本語では「ぶどう畑の桃」といった意味で、中が赤いのが特徴です。「ポム・ヴェルト」は青りんごの味です。


BONBON HARRIBO(FRAISE TAGADA / REGLISSE / GELIFIE POMME VERTE / GELIFIE GRIOTTE)
ボンボン・アリボ(フレーズ・タガダ / レグリス / ジェリフィ・ポム・ヴェルト / ジェリフィ・グリオット)
フランスのスーパーのお菓子コーナーに必ずと言っていいほど売られている「アリボHARRIBO」。このアリボを、アリボを使わずに再現したお菓子です。
中でも日本人の私たちにとってなじみが無いのがレグリス(渦巻き状のもの)で、甘草(かんぞう)の根の味です。薬のような不思議な味わいですが、フランス人は子どもの頃からよく食べているそうです。


TRUFFES MODERNES(CARAMEL BANANE / CARAMEL BEURRE SALE VANILLE /CARAMEL ORANGE)
トリュフ・モデルヌ(キャラメル・バナヌ / キャラメル・ブール・サレ・ヴァニーユ / キャラメル・オランジュ)
3種類のキャラメルソースをチョコレートのケースに流し、周りに調節したチョコレートを付け、それぞれ仕上げました。

CERISES A L'EAU DE VIE
スリーズ・ア・ロー・ド・ヴィ
お酒に漬けたさくらんぼを使ったチョコレート。フォンダンに潜らせ、その後調節したチョコレートを付けて仕上げています。中のフォンダンが溶けるまで時間がかかりますが、お酒の辛さがフォンダンの甘さで丸くなっていくのが楽しみなお菓子です。


CARAMEL MOU BEURRE SALE / FEVES DE CACAO ENROBEES
キャラメル・ムゥ・ブール・サレ / フェーヴ・ド・カカオ・アンロベ
塩バターのキャラメル。カカオ豆に調節したチョコレートを絡めたお菓子。小さいものでもしっかりカカオ豆の苦味が効いています。

SAUCISSON EN CHOCOLAT
網の中に入ったチョコレート。これはリヨン名物「ソーシソン・ド・リヨン Saucisson de Lyon」(豚肉だけで作ったドライソーセージ)を模して作られています。ヘーゼルナッツの風味のミルクチョコレートをベースに、ヘーゼルナッツのローストしたホール、角切りに焼いたクッキー、ヴァニラ風味のマシュマロに、ライムの皮が入ってふんわりと香ります。


BONHOMME DE NEIGE ET CHEMINEE
ボノム・ドゥ・ネージュとシュミネ
雪だるまと煙突。チョコレート用の型と厚紙で型を作り、チョコレートを流し、短時間で作品を仕上げてくださいました。

午前中は3グループに別れての実習形式の授業を行い、午後は講習形式の授業でした。

講習の助手を務めたのは、製菓研究課程の西牟田 行貴くん、林 夢子さん。作業や、ソーセージの整形、仕上げをお手伝いしてくれました。

西牟田くん「まだまだ聞き取れないフランス語が多いですが、自分なりにコミュニケーションがとれたと思います。学校外のフランス人と一緒に作業するという良い経験を今後に生かして行きたいです」

林さん「緊張したけれど、楽しかったです。シェフがおっしゃっていることが分かればもっと動けたのかなと思います。語学力や現場で求められるスピードなど、自分に足りない所にたくさん気付くことができた授業でした」

助手の学生とデアル氏で記念撮影。

講習終了後、みんなで記念撮影。

Merci M.DEAL!!