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辻調グループ フランス校

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調理外来講習 M.Jean-Michel LORAIN (ジャン=ミシェル・ロラン氏)/LA COTE SAINT JACQUES(ラ・コート・サン・ジャック)

フランス校教壇から

2018.02.06

今日の講師は、JOIGNY(ジョワニー)の2つ星レストランLA COTE SAINT JACQUESのシェフ、M.Jean-Michel LORAIN (ジャン=ミシェル・ロラン氏)に来ていただきました。このレストランはフランス校の学生の研修先にもなっています。

今回は前菜とメイン料理の2品を紹介していただきました。


1品目は、牡蠣の風味の緑色のヴィシソワーズ(冷たいじゃがいものスープ)に、牡蠣、牡蠣のクリーム、海藻バターを塗ったタルティーヌを合わせた料理です。どのようにしてこの料理が考えられたのかを、盛り付けと食べる順番で説明しています。1つ目はシンプルに牡蠣風味のヴィシソワーズのみを、2つ目は牡蠣のクリームを添えて、3つ目はさらに牡蠣も加えてより風味を強調し、4つ目はタルティーヌで食感をプラスしています。グラスに盛られているものは牡蠣のジュースの泡と牡蠣の味のする葉を添えた完成形です。
現在、ムニュースペシオに向けて料理を考案中の学生に取って、とても参考になるプレゼンでした。

2品目は、ロラン氏の父の代から受け継がれ、40年以上も出されているスペシャリテの1つです。トリュフを丸ごと肉のファルスで覆い、その周りをちりめんキャベツと網脂で包んだものを、トリュフ風味のブイヨンとフォン・ド・ヴォを使ってオーブンでブレゼ(蒸し焼き)した料理です。煮汁を何度もかけながら表面を香ばしく艶やかに焼き上げます。ブレゼした煮汁、付け合わせの野菜のエチュベと共に盛り付けます。
シンプルでクラシックな料理ですが、抜群のインパクトで、『美味しそう!』との声が至る処であがっていました。
フランス校の実習メニューにもなっている料理なので、学生も今からワクワクしている様でした。

ロラン氏は学生からの「料理人として最も大事な事は?」という質問に、

「まずは〝情熱〟を持つこと。料理を好きだからこそもっと知ろう、もっと出来る様になろうとする。次に、一生懸命働くこと。この2つが大事。」との言葉をいただきました。また、「料理人とは〝分け与える〟職業。自身の為でなくお客様のことを考えて料理しなければならない」ともおっしゃってました。

料理を考案する上で、また料理を提供する上でとても大事なことをお話し頂きました。


本日のアシスタントは在校生の山脇佑太君(左)、作取ゆきのさん(右)でした。