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辻調グループ フランス校

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調理外来講習 M.Philippe MILLE(フィリップ・ミル)氏/Les Crayères(レ・クレイエール)

フランス校教壇から

2017.02.16


本日のエスコフィエ校調理外来講習は、シャンパーニュ地方ランスにある2つ星シャトー・レストラン「Les Crayères(レ・クレイエール)」のPhilippe MILLE(フィリップ・ミル)シェフにお越しいただきました。
フィリップ・ミル氏は昨年11月に行われ2016年春コース・エスコフィエ生が優勝したTrophée MILLE International トロフィエ・ミル 国際コンクールの主催者でもあります。


授業もあと1クールを残すだけとなった学生には、素材一つ一つに丁寧に塩、こしょうをし、繰り返し味見を行う姿、鍋の周りをきれいにしながら調理作業を行い、調理作業一つ一つの理由を説明しながら行われたミル氏の講習は、今までコアールシェフが繰り返されていたことと同じだと改めて感じたはずです。
そして、材料を整理・確認し、丁寧できれいに行われる盛り付け作業は、これから行われる最後の1クール、その後に行われるムニュー・スペシャルに向けて良い手本となったと思います。非常に細かい作業が多く、学生がどのような料理になるか目を見開いていたのが印象的でした。
本日、助手としてシェフと一緒に同行されたのは、フランス校外来講師でもあるLe Belooga(ル ベルーガ)のHervé RAPHANEL(エルヴェ・ラファネル)シェフの息子ジュリアン・ラファネル氏です。

☆今回披露いただいた2品

L'œuf mollet rouge écarlate, Gnocchis, poireaux et champignons
昔からあるブルゴーニュ地方の料理をルシェフの感覚で表現したものです。
本来は卵を赤ワインで茹でてポーチドエッグを作り、赤ワインソース、ベーコン、シャンピニョン、クルトン、野菜などが添えられます。
今回はベーコンとビーツの香りを移し凝縮した赤ワインのソースを半熟卵にかけています。下にはジャガイモのニョッキをシャンピニョンのソースで和えたものを添え、パータ・ブリックを花型にしたものをローストしています。卵自体は、そんなに味がないものなので周りに付け合わせるものの味、風味、食感のアクセントが必要ということでした。

 
助手に付いた学生達も必死でシェフやジュリアン氏のフランス語を聞き取りながら奮闘していました。


Pigeon laqué de coteau Champenois, Le deuxième filet sous une rôtie de farce à gratin
この料理はレ・クレーエールのスペシャリテの1皿です。
鳩の胸肉を2つの火通しで提供します。片方は生の胸肉に鶏胸肉のムース、シャンピニョン、フォワ・グラなどを詰めて56℃の低温で火を入れます。つやのある鳩のソースを豚の血で濃度つけ、胸肉の上からかけてソースで包み込みオーブンでさっと温めます。最後に根セロリのピュレでゼブラ模様に仕立てます。
もう片方は、まず皮つきでローストして胸肉をそぎ切りにし、同じ形に成形した薄切りクルトンの上に並べます。周りをフォワ・グラや鳩の内臓で作ったファルス・ア・グラタンで覆い隠し、オーブンでファルスに火を入れます。最後に鳩のソースをかけて提供します。


シェフを囲んで、梅崎 由基君(左)、佐藤 新菜さん(右)とジュリアン・ラファネル氏