「天使の羽」というテーマですが、私たちパティシエ(製菓技術者)は、だからといって天使をそのままアメ細工で作ったりはしないんです。今回も台本をよく読んで「軽くふわっとした」イメージをあらわそうと、デザインもケーキの味も工夫してみました。デコレーションは、やはりウエディングケーキなので、ホワイトチョコレートの白を主体にして、軽さを出すためにエヴァンターユ(扇)型に成形して、ふんわり、豪華に飾りました。
また、ケーキ自体もホワイトチョコレート風味ではありますが、生クリームベースのクリームにしてしまうとちょっと重くなるので、卵白を混ぜ込んだシブーストクリーム(クレーム・シブースト)をベースにして、酸味のあるフランボワーズのゼリーがアクセントです。
それから、ドラマの演出として、エイジ君や子供たちが手で食べるシーンがあるので、スポンジ生地を何層かはさんで手でつかみやすいようにしてあります。デコレーションの仕上げとしては、幸せに向かって飛び立って行く、新郎新婦への祝福という意味もこめて、アメ細工の羽を2枚だけのせてみました。

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