林先生

おいしいですね。XO醤がピリッとして、食欲もわく。ふつうよくあるカキ油の炒め物と違い、ぐっとコクが出ますね。西洋料理では表面を焼いて旨味を逃がさないようにしますが、中国料理は卵と片栗粉でくるむ手法があるから、それで口当たりよく、柔らかく仕上がっている。これ、レタスで包んで食べるから少し味付けも濃いめだね。普通はレタスと食べないけど?

竹入シェフ

そうですね。いや、家で試しにやってみて、家内もおいしいというものだから(笑)。

林先生

なるほど。女性の好みも反映してるわけだ。しかしヘルシーだし、彩りもきれいだし、見た目もいいね。点数をつけるとしたら、“三ツ星”といっておこうかな。ただ、これにビールさえあれば最高なんだけど(笑)。

竹入シェフ

味付けは分量通りにすれば誰でもだいたいできるけれど、決め手は香りですよね。どう香りを生かすか、に気をつけています。

林先生

最後に、焦がすちょっと手前まで火を入れて香りを出す。そのタイミングが難しいんだよね。それに竹入シェフの料理は広東料理出身ということもあるだろうけど、油のキレがいいね。さっぱり仕上がっている。

竹入シェフ

あとは野菜の歯触りですね。中国料理の炒め物というと、アッと言う間にできるようですが、その前の下準備を丁寧にしないとやはり味に差が出るでしょう。野菜を下茹でしたり、必要なら油通ししたり、下味をつけておくとか。家庭でもそこのところをひと手間かけると、おいしく出来上がるんじゃないかな。このXOも、家でできないことないし、一度作っておけばしばらく使えるし、これひとつでグッと味が引き立ちますから、ぜひトライしてみて欲しいですね。

林先生

広東料理は、このXO醤にしても、上湯(ショントン)と呼ばれる最高級スープにしても、調味料やスープにお金がかかるよね。そんなベースをきっちり使って、新鮮な素材を生かす。それが広東料理のおいしさと言えるかな。


林先生からひとこと

香港の広東料理を中心に四川料理も組み入れたメニュー構成の中で、定番料理はより美味しく、高級料理はより安く如何に提供できるかを、常に考えておられる姿勢に好感をもちます。これからもお客様の立場で考え、より一層沢山の方から支持をいただける店になることを期待しております。




























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