CAREER

調理師のやりがいとは?

楽しさや魅力を感じるポイント

「料理の道に進みたい」。そう考えている人の中には、「料理をつくるのが好き」「自分がつくった料理を食べて、人が喜ぶ顔が見たい」といった気持ちを持つ人も少なくないでしょう。調理師は、とてもやりがいのある仕事です。社会的意義を感じられる職業でもあります。そんな調理師の仕事を選んだ人は、実際にどんな魅力に惹かれ、どんなところにやりがいを感じているのでしょうか。

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「料理の道に進みたい」。そう考えている人の中には、「料理をつくるのが好き」「自分がつくった料理を食べて、人が喜ぶ顔が見たい」といった気持ちを持つ人も少なくないでしょう。調理師は、とてもやりがいのある仕事です。社会的意義を感じられる職業でもあります。そんな調理師の仕事を選んだ人は、実際にどんな魅力に惹かれ、どんなところにやりがいを感じているのでしょうか。

調理師の仕事を魅力的に感じたきっかけ

辻󠄀󠄀󠄀調理師専門学校を卒業し調理師でもある、高岡和也先生と岡本健二先生。ふたりが、調理の仕事に魅力を感じたのは、何がきっかけだったのでしょうか。

特別な料理を作る「調理師」という仕事

高岡「両親が共働きで仕事が遅くなることがあったので、自然に自分で料理をするようになりました。当時は小学生でしたが、2つ下の妹に『お腹が空いた』と言われたら、母親の見よう見まねで料理をして食べさせるようになったんです。それが料理を始めたきっかけですね。

当時、一番のごちそうだったのが、たまの外食で食べるとんかつでした。とんかつ屋ではカウンターに座って、大将がとんかつを揚げているのを眺めるんです。それが子どもの頃抱いた調理師のイメージでしたね。

その後、中学生になると、今度はビーフステーキを食べるという体験をして、『こんなごちそうを提供できる人になりたい』『食べただけで特別な気持ちになるような料理を作りたい』という、調理師としての具体的なゴールのイメージを持ちました」

料理を提供して対価をいただく「調理師」の仕事に魅せられた

岡本「私が調理師に興味を持つきっかけとなったのは、高校時代に始めたアルバイトでした。それまで料理を作ることが好きだという意識はありませんでしたが、たまたま採用していただいた割烹料理屋で4年間お世話になったんです。

そこで働く中で、料理を提供して対価としてお金をいただく、こういう職業があるんだというおもしろさに気づきました。

ご主人がとても丁寧に料理を教えてくれたんですが、料理を作ることに対してはもちろん、それを目の前でお客様に食べていただいて対価をいただく。こういう生き方があるんだということを学びましたね」

調理師としてのやりがい

実際に調理師として働く人たちは、仕事に対してどんなやりがいを持って臨んでいるのでしょうか。

「おいしい」と言われることが最大のやりがい

調理師の仕事は、おいしい料理をつくって提供することです。高岡先生と岡本先生は、調理師のやりがいについてそれぞれ次のように答えます。

高岡「とてもありきたりな言葉ですが、やはり『おいしい』と言われるのは嬉しいですね。シンプルに、それに尽きます。自分が努力してきたことは嘘をつきません。やればやるだけ、お客様は『おいしい』と言ってくれるんです」

岡本「つくったものに対しての評価をいただけたときにやりがいを感じますね。お客様からいただく『おいしかったよ』という言葉が一番嬉しいです。料理人にしてみたら、『おいしい』に代わる言葉はないのではないでしょうか。

いま私は教壇に立っていますので、学生から『教えてもらったことができるようになったよ』『理解できたよ』と言われることにやりがいを感じています。このように、自分がしたことへの評価が得られたときは嬉しいですね」

自分の成長を感じられた瞬間

調理師は自分自身の技術でお客様を喜ばせられる仕事だと岡本先生は話します。そうした技術面での成長も、やりがいを感じるできごとのひとつではないでしょうか。

岡本「自分自身が身につけた技術で仕事していけるというのも調理師のいいところです。働き出したばかりの若い頃には、『魚をおろせるようになった』といった技術面での成長が嬉しくて、やりがいにつながりましたね。

ですが、ある程度経験を重ねると、今度は頭で考えて何かを生み出すということが楽しくなっていきました。いまの時代に合わせて新たな料理を展開したり、できることを考えてお店のスタイルを変えたり。技術面だけでない成長を感じることができます。

それまでできなかったことが『できた』と感じた瞬間、次のステップに挑戦する意欲が湧いてきます」

活躍する場によっても異なる「やりがい」がある

レストランや料亭などの個人店、ホテル、外食チェーン、給食調理など、調理師の活躍の場はさまざまです。そんな中、活躍の場によっても異なるやりがいがあります。

チームで最高の料理を仕上げていく醍醐味(ホテル)

調理師が活躍する場のひとつにホテルがあります。ホテルで大規模なパーティーが行われる場合、数十人の料理人が何百人分という料理をいっきに仕上げていきます。辻󠄀󠄀󠄀調グループ キャリアセンターの金内先生は、ホテル勤務にはそのような醍醐味ややりがいがあると言います。

金内「ホテルでは参加者が500人〜1,000人という大規模なパーティーが行われることもあります。1つのパーティーで質の高い料理を提供するために、料理人が数十人のチームになって、それぞれのセクションで手際よく調理をしていきます。

各セクションが最高のパフォーマンスを行い、温かいものを温かいうちにタイミングよくサーブしていく。そんな団結を感じられる経験はホテルならではといえるでしょう」

オーナーシェフのこだわりから学び、実践できる(個人店)

個人店では1人ひとりの仕事の幅が広いことが多く、オーナーシェフのこだわりからも学べることがたくさんあります。

金内「オーナーシェフの考え方や店舗形態、規模、価格帯によっても異なりますが、時季に合わせた食材を使ったり、お客様のニーズに合わせて一品一品に集中してこだわった料理ができたりという点は、個人店のよいところです。

ステップアップのための転職も一般的な業界なので、個人店の場合はいくつか経験し、学んでいくのも一般的です」

食を通して大勢の人たちの健康を守る(給食調理)

学校給食や社員食堂、病院や介護施設など、集団調理に携わる調理師もいます。

学校給食や社員食堂では、栄養バランスやカロリーを考慮して一度に大勢の人たちに給食を届けます。病院調理は一般の飲食店とは異なり、病院に入院する患者さんのために食事をつくります。

いずれもたくさんの人たちの健康管理を補助する、社会的意義の高い仕事です。

「おいしい」がやりがいになる、調理師の仕事

おいしい料理をつくって提供する調理師の仕事は、つくり手と消費者が直接コミュニケーションを取ることができる数少ない職業の1つです。自分がつくった料理に対して、目の前でお客様が喜んでいる姿を見ることができるため、やりがいにつながります。

上記に挙げた個人店やホテル、給食調理のほかにも、日常の中でおいしくて安全な食事を一般的な価格で提供する外食チェーンでの調理・メニュー開発や、無料または低価格で子どもたちに食事を提供するこども食堂の取り組みなど、食を通じて社会貢献に取り組む調理師が増えています。

料理の道を志す中で、自分がもっともやりがいを感じるのはどんなことかを見極め、将来の活躍の場を選択してみましょう。