「米粉料理・お菓子コンテストに挑戦します!」日本料理だけを学ぶ辻調! 日本料理本科のブログ2
日本料理本科生は、入学して約1ヵ月がたちます!
実習授業は包丁研ぎ、野菜の刻み方から始まり、今では鯵や鯛が卸せるようになりました。
習ったことが「できるようになった」ことはとても嬉しいことです
そんな学生たちに初めての「コンテスト」の案内が届きました!
対象は辻調理師専門学校の在校生!
テーマは国産米粉の特徴を活かした新商品のメニュー企画です。
自分で考えることが好きな学生が多く、オリジナルメニューという言葉にしびれるのでしょう先生ところで米粉とは何ですか?
米粉とは、文字通り米を砕いて粉状にした食材のことです!
国内生産されている米粉の多くはうるち米(普段食べてる米)やもち米の白米を原料としていますよ。
今日は5月17日、土曜日です!
本科授業はお休みですが、エントリーする学生数名がオリジナルメニュー作成のために登校!
提供された米粉、米粉麺を使い試作を行います!
どんな料理が出来上がってくるのか楽しみです
こちらの2人は米粉麺を使ったレシピ作りですね!
まずは麺をほぐしながら水で柔らかくもどします。
その後、熱湯でゆでて火を通します。
ところで米粉麺を使ってどんな料理が完成するのかな?
「僕はクリームパスタが大好です!パスタの火通しはイタリアではアルデンテが好まれますが、
米粉麺で日本人好みのモチモチ感を表現したいです」
もちろんホワイトソースも米粉を使った自家製です!
「ホワイトソースには小麦粉を使いますが今回は米粉を使っています!」
なぜ米粉を使うのですか?
「小麦粉で作る場合、牛乳を少量ずつ加えダマができないように気を使いますが、
米粉の場合ダマができません!そのため誰が作っても失敗しない!
またソースにツヤツヤの光沢がでて味は小麦粉で作るより軽い食感になると思います」
ほぉ~よく考えているね!すばらしい
完成!評価を聞いてみようかな
「日本料理を意識して備前焼の器を選びました!
白いパスタと器の色がベストマッチだと思います!天盛りにはレモンの千切り!
色もきれいだしレモンの苦みがパスタの味を引き締めます」
クラスメイトと味を確かめよう!
「うまい!パスタにソースが良く絡まって、レモンの苦みも相性がいいです!」
こちらではタコを切っています!
大阪名物、たこ焼きですか?
ちがいます✖
生地に米粉を使った明石焼きです!
タコ焼き機は家から持ってきました
ほ~竹串で生地を返しますか!
ん、生地がいっぱいはみ出していますが大丈夫ですか?
大丈夫!ここからきれいな形に修正しま~す。
オッ!最終的にはきれいな形で焼きあがりました!
器は3種類選びましたがどれがよいのやら?
器選びに時間がかかりましたが漆塗りのお椀に決定!
先生もいいと思いますよ
ところで米粉使うことでの特徴はありますか?
「生地にモチモチ感がでて、従来の明石焼きより柔らかい食感になります」
これは見た目も良いし中具はタコ以外でもいっぱい応用ができそうですね!
こちらのテーブルではモチモチ感が多い米粉とモチモチ感が少ない
特徴の違う2種類の米粉を比較しながらの試作です!
ところで2種類の米粉を比較する目的は何ですか?
「僕はクレープ状の焼いた生地を作りたいです!
米粉の特徴であるモチモチ感をしっかりだし、
生地は厚いが、歯切れが良い生地にしたいのです」
「これだ!ぶ厚いけど、切れやすい」
パン用の米粉を使うことに決定!
そして理想の生地で包むのは韓国風の鶏唐!
甘から~い、ソースがめちゃくちゃ絡まっています。
僕も食べた~い
「どうぞどうぞ」ということでクラスメイトと一緒に試食!
味はどうかな?
「ガブリ!」と理想のモチモチ感があり歯切れ良く食べられます!
こちらの学生も米粉を使って生地を作っています!
だし汁に溶き卵を混ぜて米粉をふるいにかけて混ぜ合わせます!
フライパンで焼けば見た目は薄焼き卵です!
それにしても楽しそうに作りますね いいね
何を包みますか?「油で炒めた油揚げ、小松菜、人参をマヨネーズ、醤油、胡麻で和えたものです」
家でもいろいろな具材で試して作りましたが、私の好みはこれです
では米粉を使うことでのメリットを教えてください。
「溶き卵だけで焼いた薄焼き玉子は具材を包んでおくとすぐに表面が乾きパサつきます」
「米粉を混ぜて焼くことで表面が乾いてきても食感はモチモチしているのでパサつきを感じません!」
いいね
盛り付けには日本料理らしい陶器の器を選びました!
中具が見えるように真ん中をカット
美味しそう!これもいいね
次の料理を紹介しますね!
鶏のささ身に梅肉をはさみ、大葉でつつむ?
この組み合わせはよくあるパターンこれオリジナルか?
「先生!ここからですよ!揚げ衣を見てください」
オッ!香ばしく、きつね色に揚がった「ささ身の梅肉大葉つつみ揚げ」ですが表面を見てください!
所々の衣がはがれて美しい緑色が顔を出しています。
衣には砕いたパン粉と米粉を同割で混ぜ合わせたものを表面につけて揚げると
餅粉ははがれやすいため衣がしっかり残った部分、薄く残った部分ができて
食感もソフトなサクッと感がでて、確かに見た目もきれいです!
「盛り付けるともっときれいですよ」芸術的な目線での発想ですね
「この料理は塩味ではなく卵味のだしで食べます!
甘辛い味付けのだしに水溶きの米粉を混ぜてとろみをつけます!」
「そこに溶き卵と葱を加えて卵味にします」
見た目悪いけど大丈夫か(笑)
「大丈夫です!」
盛り付けると確かに大葉の緑色が中途半端に見えてきれいだ!
「先生、中途半端は余計です!」
こちらの学生は乾燥した米粉麺を短く切っていますがそれは何に使いますか?
「揚げものです」
殻をむいた海老の表面に米粉をつけて、あとは溶き卵と米粉麺をつけて下準備OK。
もう1種はゆでた米粉麺を海老にぐるぐると巻きつけます。
衣を2種類にして食感の違いを楽しんでもらいたいです!
短く切った米粉麺をつけた海老は180度の油で揚げます!
「米粉麺が揚げている途中、剥がれ落ちるのが心配でしたが大丈夫でした」
ゆでた米粉麺を巻きつけた海老も途中で剥がれることなく無事に揚げ終わりました!
こんな感じで2種類の海老の米粉麺を使った揚げ物が完成しました!
サクッと感がいいね
ほかにも米粉麺を使って韓国風のスパイシーなオリジナル麺!
米粉麺のモチモチ感に合わせた和風カレー麺の試作も行われました。
無事に試作が終了!最後はスマホを使ってレシピを作成!
長~い一日でしたが、みなさんお疲れ様でした。
しかし入学してまだ1ヵ月ほどしかたっていないのに
オリジナルレシピが考案できるのはすごいぞ!
~プロフィール~
辻調理師専門学校 日本料理
小川健
香川県出身。
私は35年前に辻調理師専門学校を卒業しました。
その当時と今も日本料理の基本は変わっていません!
揺るぎない基本をしっかり学ぶことが技術と知識を向上させる近道です。
日本料理に興味のある人、興味はあるけど自信のない人も大丈夫!
日本料理本科、日本料理クリエイティブ経営学科では
「難しいことが簡単にできるようになる」授業内容になっています。
どんな授業だ?これからも授業の様子はブログで紹介していきますよ!ご覧ください。