「入学して2か月、1年生の個人実習での授業風景をお届けします」日本料理だけを学ぶ辻調! 日本料理クリエイティブ経営学科のブログ2
日本料理だけを学ぶ「日本料理クリエイティブ経営学科」1年生の授業に密着です!
個人実習で鯵を卸すのはもう9回目。
今回は、鯵を三枚に卸し串を打って幽庵焼きを作成します。
さてさて上手に出来上がるのか!? 楽しみです。
AM9:00新鮮な鯵が入荷しました。お刺身で使えるくらい鮮度の良い鯵です!
まずは皆であいさつをしてから実習が始まります。
森田先生から今日のスケジュールと注意点の発表です。
さあ!鯵の水洗い開始です。
鯵には「ぜいご」という、尾の付け根あたりにトゲのような硬いウロコがあります。
出来るだけぜいごに身を付けない様に出刃包丁で取り除きます。
次にウロコを取り除きます。ヒレの付け根などに残りやすいので気を付けましょう。
お腹を開いて内臓を取り除いた後、ボールに水をため血合いや内臓を綺麗に洗い流します。
血や鱗が綺麗に洗ったら、水分をしっかり拭き取りましょう。
鯵をおろす時は、腹→背→背→腹の順番で包丁を入れます。
頭の向きは、右→左→右→左の順番です。
包丁を大きく使って骨に身が付かないよう丁寧におろしましょう。
裏面も背→腹の順でおろします。
おっ!上手におろせましたね。
入学して2か月ここまで上手になると教える側としても嬉しいです。
三枚おろしが出来れば腹骨を取り除きます。
腹骨を左に置き、出刃包丁ですき取る様に取り除きます。
次は血合い骨を、骨抜きを使って抜き取ります。
頭の付け根に残りやすいので気を付けてください。
次は卸した魚に塩をします。森田先生が実際に抜き板へ塩をし、
塩の振り方や量を説明しています。しっかり見て勉強しましょう。
塩を上手く振れていますか?
塩加減は味に直結するので塩を振り過ぎない様に気を付けましょう!
鯵の上身を背中同士がくっつくように並べます。
理由は背中の身が厚いのでその部分だけ追い塩をし、
塩の量を少し増やすためです。
塩をして10分経過、鯵から水分が出てきています。
塩をすることによって、塩味を付けると同時に水分が抜け、旨味が凝縮されます。
塩を洗い流し水分を切った後は幽庵地に漬けます。
幽庵地とは酒・醤油・味醂を同割で合わせた漬け地です。
江戸時代の茶人「北村祐庵」が考案したと言われています。
上から落としラップをして全体がしっかり浸かる様にします。
幽庵地に15分漬けた後は皮目に切り込みを入れます。
これは化粧包丁や飾り包丁と言い、皮が膨らんではじけて焦げないようにと、
焼き上がりを綺麗に見せるためです。
身の薄い尾の部分を丸めて厚みをだし金串を打ちます。
上手に串を打たないと串から魚が外れ、焼いているうちに魚が落ちます。
魚が落ちないよう上手に焼いてくださいね!
森田先生が焼き床の横について焼き方を詳しく教えてくれます。
日本料理クリエイティブ経営学科の焼き床は、電熱を使った炭に近い強い火力の焼き床です。
遠赤外線効果もあり短時間で美味しく焼き上がります。
焼いている間、ほかの班は桂むきの練習です。
入学当時はほとんどむけなかった桂むきも、練習を繰り返すことによってかなり上手になってきました。
でももう少し薄くむけるよう努力しましょう!(^^)
鯵に火がほぼ通り、綺麗な焼き色が付けば幽庵地をかけながら焼き上げます。
幽庵地を三回、乾かしながら焼き綺麗な照りが出れば完成です。
焼き上がれば金串の先に付いた幽庵地の焦げをふき取り、串を抜きます。
さあ器に盛り付けましょう!
前回の実習で蓮根を花の形にむき甘酢漬けにしたものを前にあしらい完成です。
綺麗に焼き上がりました! おいしそう~
日本料理クリエイティブ経営学科では毎日実習を行っています。
同じ食材を何度も使って練習することによって技術向上も早くなります。
卒業すれば即戦力!お店からも必要とされる頼もしい人材に育ってほしいです。
~プロフィール~
辻調理師専門学校 日本料理担当
髙橋 康志
三度の飯より釣りが好き!
釣った魚を卸すのが楽しくて料理の世界に入りました。
日本料理クリエイティブ経営学科で頑張っている学生さんの授業風景を
ありのままに紹介していきたいと思います。