OSAKA

いろんな食材の行先を探ってみたよ

日本料理
調理技術マネジメント学科

2025.06.17

入学、進級から早2ヶ月が過ぎ、
新しい環境にもすっかりと馴染んできたなと感じる今日この頃。

つい先日、前期の中間試験を終えてひとまずホッとしているかもしれませんね。
これからさらに暑くなりますが、おいしいものを食べて元気いっぱい夏を乗り切りましょう。

さて今回のブログは、普段学校で扱っている食材が、
どのように使われているのかを少しだけ追いかけてみようと思います。

料理を勉強する学校ですから、日々様々な多くの食材がやってきます。
魚にお肉、青果類に卵、乳製品、乾物など様々な業者さんから集まりますが、
私たちの学校には材料関係を扱う部署(教材部)があります。

私たち調理のメンバーはいつもめちゃくちゃお世話になっています。(本当にありがとうございます)

詳しくはこちらのブログを見ていただけるとどんな仕事かわかるかも!
https://www.tsuji.ac.jp/college/chorishi_tokyo/blog/cat1/2024_2.html

さて、辻調にはいくつかの学科がありますが、
今回は調理技術マネジメント学科のとある1日。日本料理の食材の一部をご紹介します。

お~っ 卵がたくさん!


この卵はいったい何になるのでしょうか(日本料理ですからなんとなくわかりますよね)


やっぱり・・・
だし巻き玉子でした。




日本料理マスタークラス(2年生)の高度調理実習の一幕。
1年生の頃より上手くできてるかな? 
これから作る機会も多いので、日々精進してください。

次は台車に乗った立派な大根。


何本あるのかな?
この行先を追ってみたら...
やっぱりこうなりますよね。

包丁技術の向上のために「桂むき」。
いろんな食材に応用もできる、基本的で代表的なむきものになります。
薄く長くむけるようになるのも大事ですが、扱っている包丁がビシビシに切れるように、
日々手入れをすることが大切です。
うまくなるには準備の重要性も意識しましょうね。
よく切れる包丁を使うともっと料理が楽しくなります。


続いてバットに乗った野菜の数々。
中にはあまり馴染みのない野菜もあるかもしれません。
さぁ、この野菜さんたちはどうなるのか?




ひとつ前のブログ ~調理理論をのぞいてみよう!~ でも紹介がありました。
色とりどりできれいですね。
きゅうり、にんじん、かぼちゃ、まさに桂むきで薄くむいたものを細かく刻んだものがあります。
でっかいワサビもありますね。

これは1年生の調理理論「お造り」(刺身)の授業から。
造りのあしらいである「けん」や「つま」「辛味・薬味」です。
授業の主役は鯛を使った造りの技法や切り方になりますが、
脇役でもあるあしらいには、さまざまな役割があり、
器に盛りつけた料理を華やかに見せるだけでなく、香りを添えて食欲を増す効果や食感の変化。
魚を食べた後に口の中をさっぱりさせる口直しの効果まで。
季節感を演出することもでき、色々な面で「造り」のおいしさを引きたてる重要なものになります。
完成した料理も見てみましょう。

それでは2年生の実習室へ行ってみます。
ここにもたくさんの鯛がいました。


レストランシミュレーション実習で提供するお造り用ですね。
うまくおろすことはできるでしょうか。


上手に処理できたようですね。頭や中骨は焼いて鯛ご飯のだしを引くようです。

こちらでは煮物の準備をしています。
メインの食材は豆腐!


豆腐の水分をしっかりと抜いて、


それを裏ごしています。



それをすり鉢に入れて、山芋のすりおろしたものや、溶き卵を加えた生地に、
ゆりね、きくらげを加えて丸めています。


それを油で揚げて、



調味した煮汁で煮ると

がんもどきの完成です。関西では「ひろうす」ともいいます。
こちらもおいしそうに出来上がりました。

ここからは2年生の理論の授業。どんな食材を使っているのか?


夏といえばアユ。
塩焼きでおなじみですが、どんな料理になるのでしょう?


これは西洋料理でいう「コンフィ」ですね。
低温の油でじっくりと火を通して、骨までやわらかく仕上げたものです。
フライパンで表面を焼いて、


トマトのソースが添えられています。

もう一品は...

「アユの一夜干し」ですね。
アユを背開きして調味液につけたものを干したものです。

そして きゅうりを・・・
真ん中の種を抜いて、らせん状に切ってます。



それを塩水につけて干したもの。「瓜の雷干し」ですね。


白瓜で作ることが多いのですが、今回はきゅうりでつくっています。
「雷干し」の名前の由来は、雷神の持っている太鼓の模様に似ているからとか、
雷のなる時期によく干されているとか、食べたときにバリバリいうので、雷鳴に聞こえるとか様々です。
今回は先程のアユの一夜干しに添えられているようです。

もう1種類、出世魚で有名なスズキです。


こちらはスズキを筒切りにしたものです。


串を打って焼きました。ワイルドでおいしそうです。


いかがでしたか?
入荷した食材がどうなるかをザックリと今回ご紹介しましたが、
日本料理だけでも様々な食材が使用されていました。
今度は西洋料理や中国料理も追いかけてみようかな。

最後に、ある週の休日の食材です。
たくさんの「車えび」に夏においしい「キス」。



この日のオープンキャンパスの食材です。
メニューは日本料理の天丼でした!
完成品はオープンキャンパスに参加いただき、自身で作ったお料理を撮って、食べてくださいね。

ぜひお待ちしています。

~プロフィール~
辻調理師専門学校 日本料理担当
中林 直也

ワンちゃんのモフモフと肉球が大好きです。
好きな食感は つるつる カリカリ もちもち 
日本料理の 中林です。