OSAKA

エコール 辻 大阪

ブログ

日本料理のブログで授業見学107 後期、期末実技試験「鯛のあら煮」

辻日本料理マスターカレッジ

2020.02.14



今日は今年度最後の実技試験です。内容は「鯛のあら煮」

卒業を前にして、なぜ?試験内容が「鯛のあら煮」なんですか?
この料理にはポイントが多く、それらをクリアすることで
「煮る」という調理法が理解できているかどうかがわかるのです!

何を評価するかは、鯛あら(頭、かま部分のこと)の切り方、霜降り、ウロコの確認、
調味料を加える順番~味付け、火加減、盛り付けなど評価項目はぎっしり詰まってます!

試験スタートまであと4分!ギリギリまで作る順番を頭で整理します。
「まずはゴボウを裂いてから、次は鯛の頭だな。まな板はこれ使うか。」

こちらのテーブルでは2人揃って黙想です。「受かりますように」と心でつぶやいてる感じです。

試験スタート!渡邊さん、勢いよく鯛の頭を割ります。
「いくよー」グサッ!


ここでは頭を左右対象に切ることが評価されます。
理由は左右のどちらかが身薄に切られると煮てる最中、煮くずれを起こしてしまう原因となるのです。

そして身のない部分は切り取り、盛り付けしたとき美しく見えるような大きさに切り分けます。


次は霜降り(さっと表面だけに湯通しすること)してウロコとか血液を取り除きます。
ここでウロコ1枚でも取り残せば10点減点です!



湯川先生がウロコのチェックをします。
「おや、ウロコ残ってるで10点、減点」
「ほら!この部分にもウロコがあるやろ。ウロコとるのに技術はいらんで。
どこにウロコがあるかさえわかっていれば簡単なこと。」

先生!ウロコって1枚も残しちゃいけないのですか?
「いけません」いくら鯛のあら煮が美味しくても食べてる最中に口からウロコが出てきたら、
その時点で美味しさは半減します。

高級店では鯛のあら煮を食べたとき、口からウロコが出てくることはありませんよ!
そこは学生にはこだわってほしいから減点10点なのです。
分かりました!


こちらではゴボウを6等分に裂いてます。
途中で折れないように慎重に~慎重に~裂きます。

コツはまな板のすぐ上で裂くこと。
空中に持ち上げるとゴボウの重みで「ボキッ」となります。

写真の学生はコツがわかってますね。


これは酒、水を加えて煮てます。
鯛のあらに完全に火が通れば、砂糖と味醂を加えますが、
火が通ったかどうかの見極めがまずはできなくてはダメ!

答えは鯛の目玉が真っ白くなればOKと判断します。



どのタイミングで調味料を加えたかも採点されます。



時間差をつけて次は醤油を加えて最終、鯛のあらに煮汁が絡みつく程度まで煮ます。


醤油を加えるタイミングは仕上がりを左右します。その工程は湯川先生が要チェック!
湯川先生!心の中でつぶやきます。
「オッ、永井!ええタイミングで煮汁かけてるやないか。いいぞ~そのまま続けろよ」


作業中も余裕があれば周囲を片付けることは、これまでの実習でも習慣づけてきました。
松宮くんいいぞ!


写真のようにこの程度煮汁にとろみがつけば、鯛の表面にも絡みつくぞ!
そしてピカッと表面につやが出て美しくなり、味もこってりとした甘辛い味となります。

主役は鯛のあらだけど実は一緒に煮るゴボウの香りが鯛あらのくせ(生臭さ)を和らげて、
逆に鯛のうま味をたっぷりと吸って美味しくなるのです。
まさに最強コンビです!

仕上がりの理想は、こってりと艶やかであること!煮崩れしないように盛り付けます。
そおっ~と、そおっ~と。

鍋のふちに注目!煮汁が煮詰まり鍋にこびりついてます。
このまま煮続けていたらこげてます。

間一髪セーフだけど、こうなる前にフキンで拭きながら煮ることも大事です。

美味しく煮あがったゴボウの長さを揃えて切ります。
何センチに切るかで盛り付けのバランスが変わり採点にも大きく影響します。要注意!


和田くんが盛り付けます。
器に対してのボリュームはいいですね。そして立体感も出てます。
後はゴボウをバランスよく盛ってくれよ!


作る工程は勿論のこと味付けも採点されます。
今日の「鯛のあら煮」は全員使う調味料、分量とも統一されていますが、
煮る火加減、調味料を加えるタイミング、煮詰め具合によってぜんぜん状態が違ってきます。

湯川先生、ボクの味付けどうですか?
「煮るのに少し時間をかけすぎやな。そのため身がパサパサしてるわ。」
「もっと強火で豪快に煮た方が良かったな。」
少し慎重になりすぎましたね。

実技試験終了。お疲れさまでした。