製菓外来講習 M. Cédric PERRET(セドリック・ペレ氏)/ Restaurant Le Clair de la Plume
今回の外来講習は、セドリック・ペレ氏にお越しいただきました。
ペレ氏がシェフパティシエをされているのは、レクレール校から南に200㎞ほど下ったところにある「ル・クレール・ド・ラ・プリュム」というミシュランガイド1ツ星を獲得しているレストランです。6月から7月にかけてレストランの周りにラベンダーが咲き広がり、この季節はとても忙しくなるホテルレストランの1つです。
ペレ氏はミシュランガイドとヴァローナ(チョコレート会社)が選出する「デセール・パッション」という賞を2021年に受賞されています。レストランの菜園で採れる野菜やハーブなどを使用したデザートなど、常に新しいスタイルのデセールを追求しているシェフです。
現在レストランでも提供している2種類の皿盛りデザートを紹介していただきました。
1品目は、「FRAISE RHUBARBE」
旬の香り高い苺と、リュバーブという爽やかな酸味のある野菜を使った皿盛りデザートです。フランスでは旬の時期にリュバーブをジャムやタルトにして食べるのが主流で特に苺との相性が良い野菜です。そして春から夏にかけてフレッシュのハーブも旬を迎えます。この皿盛りデザートにはエストラゴンを合わせています。エストラゴンのオイルやクリームが隠れており、味を引き締める役割、お皿全体の色も鮮やかになりますね。
苺をふんだんに使い、レストランの敷地内で採れるハーブや花なども使用しています。
焼きあがったばかりの苺の生地を鳥の巣のように形作っています。
この生地は粗熱がとれると、パリッとした食感になり、食べた時のアクセントになります。
生地が熱いうちに曲げないと冷え固まり割れてしまうので、アシスタント研究生はシェフから教えてもらいながら協力してスピーディに作っています。
現在、レストランで研修をしている研修生もシェフと一緒に講習に来てくれました!
講習してくださった皿盛りデザートは実際レストランで提供しているものです。研修生はレストランで多くの作業を任されており、シェフと一緒に綺麗に慣れている様子でお菓子を組み立てていきます。
アシスタント研究生は2人に教えてもらいながら、シェフと4人で7皿の皿盛りデザートを仕上げてくれました。
真剣な顔つきですね!
2品目は、「CHOCOLAT BASILIC」
スイートチョコレートとバジルを合わせた皿盛りデザートです。深い香りのチョコレートとバジルのすっきりとした香りがとても良く合います。パッションフルーツのジュレの酸味と合わさり、食べ応えがありながらも、コース料理の後にすっきりと食べることができる皿盛りデザートです。
木の幹に見立てて組み上げています。構成は濃厚なチョコレートクリーム・チョコレートの生クリーム、パッションのジュレ、カカオの入った食感のあるカラメル。
組み上げ方も、レストランならではの作業で、アシスタント研究生も興味津々です!
バジルのシャーベットにパッションのジュレ、チョコレートの柔らかなムースを添えて提供します。
たくさん作業をさせていただくことができ、アシスタント研究生は笑顔いっぱいでした。
アシスタントを務めた研究生のコメント
「初めてアシスタントをしたこと、今まで皿盛りデザートをしたことがなかったので、とても緊張しました。ペレ氏の包丁の動きやソースの作り方を近くで見ることができて、実際にさせていただけてとても楽しかったです。また、一つの皿盛りデザートを作る時に多様な要素どんな時に思いつくのか気になりました。今まで食べた皿盛りデザートの中で一番美味しかったです。私も組み合わせや多様な要素を考え美味しいお菓子を作りたいと思いました。」
「初めてのアシスタントは不安でした。星付きのシェフのとなりで一緒に作業ができることは貴重な体験ですが、未熟な自分で大丈夫かな?と緊張していました。実際作業がわからなくなり、頭の中が真っ白になりましたが、教えてもらいながら少しずつ周りが見えるようになりました。効率的な動きや自分では想像できなかった食材を合わせていること、パーツの繊細さなどとても勉強になりました。この学校で与えられた素晴らしい機会を全て意味のあるもの、自分の技術・知識に繋げるために今後も精進していきたいと思いました。」
Merci!M.Perret!!!