【フランスの伝統的サーヴィス】外来講習 M. Louis MORIN (ルイ・モラン氏) M. Alexis POURCHER(アレクシー・プルシェ氏)/ Restaurant Paul BOCUSE(ポール・ボキューズ)
今回の外来講師は、Restaurant Paul BOCUSEのMaître d'hôtelメートル・ドテル (給仕長) である、M.Louis MORIN(ルイ・モラン)氏と、M. Alexis POURCHER(アレクシー・プルシェ氏)にお越しいただきました。
モラン氏は、フランスのMaison DECORET(ミシュランガイド1ツ星)、スイスのMaison Wenger(2ツ星)で修行をされた後、2023年にサービス部門のM.O.F.(フランス国家最優秀職人章)を受章、ボルドーのLa Grand'Vigneでディレクターに就任し、現在はRestaurant Paul BOCUSEに勤務されています。
今回はサービスについての講習になり、調理と製菓の研究生が合同で行いました。
最初は鴨のデクパージュを行いました。
デクパージュとは「切り分ける」という意味で、お客様の目の前で丸ごと火を通した家禽や魚を、サーバーと包丁のみを使い捌く方法です。お客様が注文された料理なので手で触れることなく捌いていきます。
まずは鴨のもも肉を切り外していきます。今回は胸肉に火通しを合わせているので、この時点ではもも肉にはまだ火が通っていません。そのため調理場でもう一度火を通したものをお皿に盛りつけます。
胸肉は骨から外した後、ささみを外して保温しておきます。ソースはベースのソースにコニャックを加えてフランベします。フランベとは、食材にアルコール度数の高いお酒をかけて火をつけ、一気にアルコールを飛ばして食材に良い香りをつけることを言います。その後、赤ポルト酒とレモン汁を加え、鴨を捌いた時に出てきたガラをPresse à canard(プレス・ア・カナール)という専用のプレス機で鴨のエキス(血や鴨のジュース)を抽出し、仕上げにそのエキスをソースに加えることで鴨の風味やコクをつけることが出来ます。
ソースにエキスを加えた後は温度が上がりすぎると血が固まってダマになってしまうので、細心の注意が必要です。
最後に保温しておいた胸肉を薄切りにしてお皿にささみと共に盛りつけ、ソースを上からかけて完成です。
次にキウイを使ったデザートを作っていただきました。こちらもお客様の目の前で仕上げていくデザートになります。輪切りにしたキウイをフライパンでオリーブ油を使って表面を焼いていきます。
そしてジンを加えて香りをつけ、Restaurant Paul BOCUSEが所有しているハチの巣箱で作られるハチミツを加えます。
その後キウイを取り出し、残った液体にMORIN氏が気に入っている日本酒を加えてアルコールを飛ばします。
マンゴージュース、レモングラス、レモン汁、生姜を加えて香りづけをし、出来上がったソースをキウイにかけていきます。
仕上げにアーモンドスライスのキャラメリゼとPollen(ポレン)といわれるミツバチが集めた花粉を乾燥させたものを上から振りかけて完成です。このPollenもRestaurant Paul BOCUSEが所有する巣箱で作られたものです。
調理の研究生も製菓の研究生もサービスの授業は受けていますが、今回のように、レストランで行っている立ち振る舞いやデクパージュを見て学ぶ機会はあまりないので、興味深い内容になっていたと思います。
これからムニュ・スペシオや研修に行くにあたってお客様のことを考えた振る舞いやサービスを学ぶいい機会となりました。
そして現在、研修生としてレストランで働いている秋山君から研究生に向けてメッセージをもらいました。レストランで働くことの大変さやフランス人の作業のスピード、そしてどういう気持ちで日々の研修に臨んでいるかなど、あと2ヶ月もすれば研修に旅立っていく研究生にとってはとても貴重な話を聞けたと思います。この経験をそれぞれの研修先でも活かしてもらいたいものですね。
最後に皆で記念撮影を行いました。


