エスコフィエ校
1998.7.1-7.15


開催国フランスの優勝で幕を閉じたワールド・カップ。サッカーには普段全く興味のない女性まで、大会も終盤に近づくと、ジダンがどうの、やれデシャンだと、どこでも同じようで、少し安心いたしました。1日、製菓コースの生徒は、リヨンのショコラティエ・BERNACHON見学をしました。7日-10日は、3セリの試験実施。学生達にとってはヴァカンス前の最後の難関。おまけに複雑な3セリの実習授業も平行して継続中とあって、必死の形相でした。11日から3週間のヴァカンスに突入。学生達も職員も、パリへ、南仏へ、イタリアへ、スペインへと出かけていきました。「君達の旅は、旅行じゃなくて冒険なんだから」(尾藤)という形容は、極めて正確に実態を言い表わしています。前日午後、最後の説明会、というより諸注意と「冒険」に必要な持参物の確認などを行いました。安全で、楽しく、有意義なヴァカンスを! 全職員の願いです。(中村)


トピック

<スタージュ生T君の手紙より>

「エスコフィエの先生方お元気ですか。僕は元気で研修を続けています。僕がこのレストランに来るのとほぼ同時に、新しいシェフが来ました。このシェフは97年のゴーエミヨの注目料理人として写真付きで載っている人です。やはり、注目されるような人は他の人とは少し違います。はっきり言って、かなりの仕事バカで、とにかく料理好きで、発想はぶっ飛んでいて、おまけに仕事が早く、かなりコワイ。僕も一時はかなりマイッてしまい、日本に帰ろうかなと弱気に思った時期もありました。しかし、シェフ・パティシエが突然、先にやめてしまった為、僕が一人で60人分のクリヨン(客)のデセール(デザート)を担当しなければならなくなり、やめるのやめないのと言っていられなくなってしまったのです。風邪を引いて、倒れそうだったのに、です。これを経験してしまったらもう大抵のことは何でもできるような気さえします。今はシェフと二人でヴィアンド(肉)を担当しています。仕事はガルニ(付け合わせ)と盛り付けです。シェフの考える料理は、僕の思いも寄らないものばかりで、大変勉強になります。赤ピーマンのテュイルとかビールのアイスクリームとか、ぶっ飛んだものばかりです。スタージュも残り50日を切りました。あと少し精一杯頑張ろうと思っています。スタージュ修了パーティーでお会いするのを楽しみにしています。」多分グチが言いたくて手紙をくれたのだと思いますが、T君も確実に成長しているようで少々頼もしく思えてきました。(中村)







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