www.tsuji.ac.jp 辻調グループ校 学校案内サイト www.tsujicho.com 辻調グループ校 総合サイト blog.tsuji.ac.jp/column/ 辻調グループ校 「食」のコラム







"キュイエール"とはフランス語でスプーンの意味です。その昔まだ絞り出し袋が無かった頃、スプーンで生地をすくい落として焼いていたところからこの名前がつきました。卵白を上手に泡立てる事がこの生地のポイントです。





かしまし娘の<ビスキュイ・ア・ラ・キュイエールよもやま話> 


松谷(以下M):ビスキュイも前回のパート・シュクレと同じで、そのままでも食べれるし、お菓子の土台にもなったり、器代わりにもなったり、ロールケーキもこれでできてしまうという、便利な生地だと思う。

小林(以下K):ビスキュイっていう言葉の意味は?

M:ビスが「2回」、キュイが「焼く」。2度焼きした」っていう意味になるみたい。ラテン語だったかな??

大林(以下O):昔は、パンの替わりに食べてたんだったっけ?

M:パンの替わりっていうか、パンを焼いたあとの残り火で焼いたのが始まり。

K:それってまだ薪を使った釜の頃のことだよね。

M:そう、釜に残っている熱を利用してみたいね。パンを焼くほど時間もかからないし、そんなに強い火もいらない。そのころのビスキュイは、乾燥してカリカリした感じだったらしいし。

O:乾パンみたいに? 今もあるサクサクに焼くビスキュイって感じかな?

M:アイスクリームに添えてあったりするようなのよね。水分をしっかりとばすように、乾燥させて焼いてた。

K:でも、なかなかビスキュイを家でつくる人っていないんじゃない?

O:そうやね。難しいと思う。

M:メレンゲの泡立て具合と混ぜ方のポイントさえ押さえれば、いいんだけど。

ただ、1回に出来る量がたくさんだから、家のオーヴンだったら1度に焼ききれないかもね。少ない量で作ると、混ぜにくかったりして難しいし。

昔からこの生地があるのは知ってたけど、避けて通ってた。

O:私もあえて作らなくってもって感じだったかな。もうスポンジさえあればいいって感じ。一番のあこがれはやっぱりイチゴのショートケーキで、これにはビスキュイは使ってなかったから。

M:それに生地を絞って焼くというのは考えつかなかった。生地は型に流して焼くものっていうイメージがあったから。

O:なかなか本に載ってないしね。生地を絞るってなかなか高度だもんね。メレンゲがつぶれてちょっと生地がトロッとなると絞れないし。メレンゲをきれいに作って、きれいに合わせてはじめてできるからね。混ぜすぎないのもポイント。

M:それに砂糖の入れるタイミングも大切。

そのへんは、作り方のページをご覧ください。ゆくゆくは、メレンゲの失敗例とかも紹介していきたいね。

そうそう、辻製菓の一日体験入学。ビスキュイを使った「オムレット」というお菓子を作ったんだけどおいしくて感動した。生地もいクリームもすごくおいしかった。やっぱり家で作ったのとはぜんぜん違うなあなんて思って。今も、これを作っているよね。

K:早くできるからね。10分焼いたら出来上がるもん。これぐらいかな、こんなに早くできる生地って。

M:生地作るのに10分、焼くのに10分。だいたい20分では出来てしまうもんね。喋りながらでも、初めての人でも。

K:でも、家でやるのは難しい。

M:一日入学で絞り方を教えてもらって、便利な生地だとは思ったけど家で作ろうとはしなかった・・・。

O:私、今思えば学校の生徒の頃、家でよく作ってた。「ビスキュイ・パナシェ」にいたく感動して・・・。これって黒と白のシマシマの生地で、粉を入れる前に生地を半分に分けて白の粉を混ぜたもので、間を開けて絞って、その間に残りの生地にココア入りの粉を加えた黒の生地を絞っていくと、黒白のストライプが出来る。それをムースの脇にはってあったのを授業で見て、すごく感動したんですよ。作ったこともなければ、見たこともなかったから、「この生地どうやって作ったんやろ」って思って。調理師学校で料理ばっかりやってたから、すごく新鮮だったなぁ。でも、家でやるとビスキュイがカリカリになってたけど。

M:家庭のオーヴンだとしっとり焼き上げるの難しいもんね。

K:焼くコツは??

M:それは作り方のページを見てくださいネ!!それぞれの家のオーヴンにはクセがあるのでがんばって早く見付けて下さい。

O:お菓子って1回2回作るだけじゃなかなか成功しないよね。

M:1回目のときは、けっこう気をつけて作るから成功するけど、2回目に作るときに「この前成功したから」て気を抜いて作ってしまうと「あれっ?!」ってことになる。今でもそういうことあるなぁ。

K・O:ワタシも・・・・・。






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