のくだものを代表するひとつとしてを上げることができる。真夏の火照つく暑さと喉の乾きを癒してくれるくだもの。よく冷やした瑞々しい梨は、子供の頃の思い出であるが最近では滅多に口にしなくなった。
子供の頃、食べ過ぎたからか、梨に含まれている石細胞と言われるざらつきが気になるからか、原因はわからないが。

かし、研修時代フランスで味わった梨(洋梨)は子供の頃によく食べた梨と形、歯触り、舌触り、香り、味すべてが違う。
私の知り合にもヨーロッパ旅行にいった際、街角で売られている梨(洋梨)を買って食べ、経験したことのない味わいに触れて感動し、それ以来梨(洋梨)に取り付かれくだものの話になると馬鹿の一つ覚えのようにそのときの話をする者がいる。

言う私も、
一流レストランの食べ歩き研修旅行に参加した時のことを、今でも生徒によく話す。
その話の一つに、フランス校の在る町、ヴィルフランシュ(Villefranch e)の市場を見学した時のこと、青々とした洋梨を見かけて近寄ってゆくと、店のおばちゃんが固く、酸っぱそうな洋梨を私にすすめ、「美味しいから食べな!」とくれた。
半信半疑で口に入れると、洋梨独特のとろりとした果肉の感触と香り、味が口一杯に広がった。この時、くだものというのは旬があって、木の上でよく育て、食べ頃を見逃さないことが重要だなーと再認識した覚えがある。

た、研修時代の思い出に、追熟された洋梨は大変デリケートで、とろりとした果肉は変色しやすく傷みやすく皮を剥くにも神経を使うことや、旬になると大量に購入された洋梨シロップ煮(POIRE AU SIROP)してカーヴ(CAVE)と呼ばれる地下倉庫に保存したこと。またこれを、年中タルト(TARTE AUX POIRES)に使っていたことを、昨日のように思い出す。










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