No.5 サクランボ

 春に花で目を楽しませてくれた果物たちは、夏が近づくにつれ、今度は実となって我々を楽しませてくれます。そのトップバッターはサクランボです。輸入品と国産品があり、品種はそれぞれ異なります。輸入品に関しては、例によって初物好きの日本人のこと、いかに他の会社より早く物を輸入するかで競い合っているそうな。この輸入品もアメリカから7月〜8月にしか輸入出来なかった頃から、現在ではその制限もなくなり、種類も増え、産地も増えてきています。

 安価で甘みも強いところから、輸入品が主流となっているようなのですが、国産品の上品な甘みとさわやかな酸味が忘れられないのは私だけでしょうか。ただ、値段が高いのが・・・。

 サクランボはスウェート(甘果)とサワー(酸果)に大きく分けられ、なじみのあるのはスウェートの方です。サワーチェリーは缶詰などの加工品として輸入されています。生のままでは酸っぱくて食べられないそうなのですが、加工品としてみごとな赤色が重宝されます。スウェートの方は甘みの強い輸入ものと、甘みと酸味のバランスがみごとな国産のものがあります。

 輸入品はダークチェリーとも呼ばれるお馴染みの黒っぽいもののほかに、日本の品種に似た色のものまで種類も増えています(ビングレイニア等々)。5月上旬〜6月中旬にはアメリカのカルフォルニア州から、6月中旬〜7月中旬にはワシントン州、オレゴン州から日本にやってきています。また、ニュージーランドからは12月のクリスマス時期を中心に少量輸入されています。

 一方日本のサクランボはというと、山形県での生産が圧倒的に多く、早いものでは1月からハウス栽培されたものが出荷されているようです。それから路地栽培が終了する7月まで出荷が続くのですが、やはり値段のこともありますので、国産品ファンの方は6月の路地物を狙う他ないでしょう。

 品種のことにふれると難しくなるのですが、佐藤錦という名に聞き覚えのある方は多いと思います。この品種は山形の佐藤さんが育成されたそうなのですが、現在7割〜8割のシェアを誇る超人気品種です。一度、他の品種と比較してみるのも面白いかもしれません。

 季節が反対のニュージーランドから12月のクリスマスシーズンに合わせて輸入されている他、長野県から11〜12月に出荷されるなど季節感は無くなりつつあるようです。サクランボもついに年中出回る?






辻調グループ 最新情報はこちらから