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学び

料理・お菓子の「なぜ?」を解き明かす

理論の授業に潜入!

「小麦」からこんなにも広がる!
郷土料理の知識や、プロのワザ。

イタリア料理と言えば、まずパスタを思い浮かべる人は少なくないでしょう。そのパスタの原料である、「小麦」が今日の授業のテーマ。産地による違いや、小麦粉の製法の種類、料理によっての使い分け、さらにさまざまな生パスタや北イタリアの郷土料理など、「小麦」から派生するたくさんの知識やワザを学びとります。

科目名
調理技術理論
テーマ
食材の知識⑭ 小麦-1 小麦粉
野上昌徳先生
野上昌徳先生
この日の料理の多くは、野上先生が北イタリアで働いていた頃に、実際に現地で学びとった知識や技法に基づいたもの。本場の厨房では、材料の分量などが明確になっていません。授業で学生たちに配布されるレシピに書かれた分量は、先生が現場で自らの目や舌で感じ取ったことを、先生自身が数値化したものなのです。
授業内容
小麦粉

小麦粉

同じイタリアでも南北で種類が
異なるから、料理にも違いが!
イタリアの北部と南部では、気候風土の違いから、栽培されている小麦の種類が異なります。南部では主に乾燥パスタの原料となるデュラム小麦、北部では粒がやわらかく、生パスタに適したパン小麦(普通小麦)を栽培。そのため、南部では伝統的に乾燥パスタがよく食べられ、北部ではパン小麦の粉を卵や水で練って作る生パスタが多く見られます。
生パスタ

生パスタ

シンプルな卵入りの生地のほか、
香辛料などを練り込むことも。
生地の基本分量は、小麦粉100gに対し、溶き卵50g。さらに香辛料やイカスミなどを練り込むことも。手でこねて丸くまとめ、少し休ませてからパスタマシンにかけ、数回に分けて徐々に伸ばしていきます。ある程度伸びたら折りたたんで方向を90°変え、さらにマシンで伸ばす、という工程を繰り返し、生地全体がなめらかになれば、ラップをかけて約1時間寝かせた後、さまざまな形状に成形。お店では、ひも状のパスタなどは成形した後、40~50gにまとめたnido(ニード=鳥の巣)と呼ばれる玉にして保存。オーダーごとに必要な分量のnidoを取り出して調理し、手早くお客様にお出しします。
ファッツォレッティ

ファッツォレッティファッツォレッティ、
帆立貝とカリフラワーのスーゴ和え

シート状の生パスタには
ソースをたっぷりと吸わせて。
シート状の生パスタには<br>ソースをたっぷりと吸わせて。ハンカチという意味のパスタ。ひも状のロングパスタと比べてソースがからみにくいので、ソースを「和える」のでなく、ソースと一緒に軽く煮込み、パスタがおいしそうな表情になるまでソースを「吸わせる」イメージで仕上げます。
タリオリーニ

タリオリーニいか墨入りタリオリーニ、
甲いかとあさりのソース和え

高級店では、イカスミは
パスタの生地に練り込む。
シ高級店では、イカスミはパスタの生地に練り込む。幅2~5mmほどの平打ちロングタイプのパスタ。今回はイカスミを練り込んだ生地で製麺。イカスミのソースは口の周りが真っ黒になるため、高級店ではお客様を気遣い、イカスミはソースに入れず、パスタ生地に練り込むのが主流。
パッパルデッレ

パッパルデッレ小麦全粒粉入りパッパルデッレ、
猪肉の煮込み和え

小麦の全粒粉を使って、
肉に負けない強い個性を。
小麦の全粒粉を使って、肉に負けない強い個性を。「pappare(パッパーレ)=豪快に食べる」というトスカーナ地方の言葉が語源の幅広パスタ。イノシシの煮込みと和えるのも、秋冬のトスカーナでは定番の食べ方。イノシシの強い風味に負けないよう、全粒粉を加えて個性を持ったパスタに。
アニョロッティ

アニョロッティアニョロッティ

小さな詰め物入りパスタ、
指でつまんでかわいい形に。
小さな詰め物入りパスタ、指でつまんでかわいい形に。ピエモンテ州の詰め物入りパスタ。卵入りの生地を薄い帯状にし、詰め物を等間隔でのせたら、さらに上から生地をかぶせ、指でつまんで形を整え、パイカッターなどで切り分けます。詰め物があるため、ソースはシンプルな味で。
ニョッキ

ニョッキジャガイモのニョッキ、
セージ・バター和え

木曜日のローマでは
ランチの定番メニュー。
木曜日のローマではランチの定番メニュー。ジャガイモと小麦粉で作る団子状のパスタ。宗教上の理由から金曜に肉を食べなかったイタリアでは、木曜に腹持ちのいいニョッキを食する習慣が根づき、今もローマのお店などでは木曜のランチメニューにニョッキが多く見られます。
チャバッタ

チャバッタ

二種類の小麦粉、
それぞれの特徴を活かして
生地を作る。
北イタリアの代表的なパン。精製度の高いtipo00のパン小麦とイーストでbiga(ビーガ=発酵種)を作り、これにグルテンができやすい日本の強力粉を加えてパンの骨格を形成。二種類の小麦粉をうまく使い分けて生地を作ります。
基本のパスタソース
材料が変わっても手順は同じ。
基本がわかれば応用で広がる!
木曜日のローマではランチの定番メニュー。料理のプロをめざす上でまず大切なのは、基本と応用力。例えばパスタソース作りでは、基本となる手順さえしっかりと学んでおけば、あとは素材を変えるだけで、さまざまなパスタソースへと応用することができます。ただ、素材どうしの相性には注意。「あさりとチーズは互いの旨味成分がケンカする」といった、相性の良くない組み合わせもあるのです。
パスタソース作りの流れ
  • フライパンにオリーブオイルとにんにくを入れて熱し、香りを立たせる。
  • 火の通りにくい材料から順に投入。塩・こしょうでしっかりと味付けを。
  • すべての材料に火が通ったら、白ワインを加えて軽く煮詰める。
  • 鶏のだし汁を投入。肉にも魚にも合う、万能のだし汁です。
  • 「旨味のかたまり」と言われるトマトを加え、さらに煮て材料の旨味を引き出す。
  • バターを混ぜ込んで乳化させ、塩・こしょうで調味すれば、ソースは完成。