イタリア料理界の巨匠マルケージ氏、パリ進出。


今回はパリの新店情報。これまでにもたくさんの著名な料理人たちがパリに新店舗を展開してきたが、このたびイタリア料理界の巨匠、グアルティエーロ・マルケージGualtiero Marchesi 氏までもが、パリに進出するらしい。マルケージ氏は、1970年代後半、伝統的なイタリア料理に新風を吹き込み、“ヌオーヴァ・クチーナ”(新イタリア料理)の旗手として活躍した人物。イタリアで初めてミシュランの3ツ星を獲得した料理人でもある。夏休みにパリを訪問する予定のある方には要チェックの記事をご紹介。

あの有名なグアルティエーロ・マルケージ氏が、パリのヴァンドーム広場からすぐの、ホテル・ロティにレストランをオープン。創意あふれるイタリア料理を再発見。

イタリアで初めてミシュランの3ツ星を獲得し、イタリアで最も栄誉ある地位のひとつである“ユーロ・トックEuroToques”2000年度の会長に選ばれたグアルティエーロ・マルケージ氏、71歳。いまさらパリに名を馳せる必要もないのだが、今回彼がパリに進出した理由は、もともとお気に入りの街に戻りたいという気持ちがあったところに、絶好のチャンスが舞い込んできたということらしい。場所は、カスティグリオーヌ通りの7番地。ヴァンドーム広場の目と鼻の先にあるホテル・ロティ HOTEL LOTTI の一角だ。

伝統と“世界の料理”
マルケージ氏は、もともと席数40の小さなホールがあったところに、20席のホールを増設し、グループ客やホテルの宿泊客にも対応できるようにした。ここで注目すべきは、彼が自身の料理に変化をつけていること。伝統に各国料理のエッセンスを取り入れた、非常に現代的なイタリア料理を打ち出している。

「彼は別に最近の流行に乗っているわけじゃない。1985年、彼が世界を代表する15料理人のひとりに数えられたとき、またミシュランで3ツ星を獲得したときに、彼はすでにこのスタイルの料理を打ち出そうとしていたんだ」

こう語るのは、このパリのレストランを指揮するルチャーノ・ザナッツォ Luciano Zanazzo 氏。
いずれにせよ、パリっ子にとっては、洗練された料理とすばらしいワインに出会うよい機会となるわけだ。グアルティエーロ・マルケージ氏の数々の名物料理(金箔ののった“黄金のリゾット” を含む)は560フランのメニューで味わうことができるが、昼は、リゾットにイタリアン・チーズの盛り合わせかデザートがついて170フランの「プティ・ムニュ PETIT MENU」でも十分満足できる。ほかに、アサリのラヴィオリとパスタのスープ、ウサギ料理で230フランの「デジュネ・ダフェール DEJEUNER D'AFFAIRE」もある。疲れをしらないこのシェフは、今後さらにローマ、福岡、東京郊外にも新店舗を展開する予定だそうだ。(パトリス・フルーロン筆 『ネオ・レストラシオン』より)

Gualtiero Marchesi (店名・連絡先・オープン日未確認)
7, rue de Castiglione
75001 Paris




佐藤 重文






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