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今でも充分通用する
クラシック料理
現在までの
フランス料理の流れ

現代に合う
アレンジの発想













現代に合うアレンジの発想

水野 「料理も我々がもっと掘り下げていけば、何か参考になるアイデアがたくさん埋もれているんだろうね。料理って飾りつけ方によって流行の先端のように見えたりするんだけど、主材料と副材料のバランスとか、基本になることはみんな同じ。必ずおいしくするための基本的なものっていうのはいつの時代になっても変わらないと思うんですよね。そういうことを計算している料理人は多いと思いますよ」
西川 「要は、どうやって流行に合わせていくかだから、パイ生地を網の目にしたり、中にカラフルな野菜を入れたりしたら、それだけで十分アレンジできますしね」
水野 「私が食べ歩きをした1970年代には、ニニョンやエスコフィエが残してきたものの延長線上でアレンジがあったんです。こんな風にアレンジしたら、こんな意外性を出せるのかってすごく勉強になりましたね。ニニョンやエスコフィエの料理は時代時代に合わせて軽くしたりだとか、自分のやり方で変えていける。今の料理は、他の料理と連携させて覚えられないもんね」
西川 「それがフランス料理の本流か支流かっていう、違いになってくるんでしょうね。今、食べている料理(ブシェル)はいつの時代になっても、フランス料理の本流。でも支流の料理しか知らないと、先細りして、いつかはなくなってしまうかもしれない。でもニニョンとかエスコフィエとかの料理は、我々の後の人にも延々と続いていく本流なんですよ」
水野 「やはり今の料理人は今の時代に合う合わないは別にして、こういった料理をしっかりと自分の記憶に留めておかないと、これからの時代に合ったアレンジというのができないかもしれないね」
西川 「僕も実際に作ってみて、その辺りのことをすごく感じましたね」
水野 「我々日本人はレシピっていうと、細かいところまで出てないと、いい料理書とは言えない捉え方をしてしまいがちですよね。でも料理書ってどういう材料の組み合わせがあって、どういう話題性が出せるかなっていうアイデアを頂く本だと思うんですよ。著名な一流の料理人っていうのは、結構、ニニョンからアイデアを頂いてる人が多いかもしれませんね」
西川 「この料理もカラシを入れてマスタード風味に仕上げたり、香草を入れてハーブの香りをつけたりと、いろいろアレンジできそうですしね」
水野 「そして素材を変えればいくらでも応用ができる。だからこの料理にしたんだと、西川先生の手の内をよんでいたんですよ。さて、次回の僕の挑戦は何にするかな? まだ具体的に考えてないので、こうご期待って感じですね(笑)」








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