No.7 養殖魚

 今回は旬の話とははずれてしまいますが、養殖の魚、中でも鯛(真鯛)についてです。いろんな魚が養殖されるようになって、季節にかかわらず新鮮な魚を楽しめるようになりました。しかし、一言で養殖魚と言っても内容はさまざまで、安価を追求するあまり納得できないものも多いようです。

 同じ養殖の鯛でも、その養殖法によって体色、身の状態などに相当の違いが出てくると言われています。

 日本でも有数の養殖産地である愛媛県宇和島市、その南端に遊子(ゆす)という所があります。この地で養殖された魚たちの評価はかなり高いようです。とはいっても、天然ものはともかく、農産物のように養殖産地を指定して魚を買う人はあまり見受けられません。また、流通システムもそうはなっていません。(産地が×××だから値段が高いなど)

 すなわちエサや養殖法によりかなり品質が異なるにもかかわらず、評価は養殖ということで一くくりにされているのが現状です。これでは生産者もよいものを作ろうということには、なかなかならないのではないでしょうか?

 そこで、近々生産者の顔写真付きの魚の販売を予定しているという遊子の取り組みを見てみることで、養殖の現状と問題点を知っていただき、また消費者の方々は商品選びの一助となればと考えます。

 やはり生産者と消費者の意志の疎通が生まれてはじめて、よりよい養殖魚の誕生となるに違いありません。それでは、「体の色」と「身の状態」の2つを切り口として養殖鯛を見ていきたいと思います。




まえおき

 

天然(国産)

天然(輸入)

養殖
体色

黒っぽい

少ない

少ない

多い
運動量

多い

多い

少ない
身のしまり

しまっている

しまっている

ぶよぶよした感じ
漁獲後の処理

良い

悪い

良い
鮮度

良い

悪い

良い
値段

高い

中間

安い

 流通している真鯛を分類整理すると、ちょっと荒っぽいですが上記のようになります。

 天然ものには国産と輸入のものがあります。どちらも天然には違いないのですが、輸入のものは国民性による魚に対する考え方の違いや用途により、漁獲後の処理に差があります(活け〆など)。また、漁獲してから手元に届くまでに時間がかかる為、鮮度の面で劣ります。

 一方、養殖のものは鮮度の面では問題はないのですが、体色や身のしまりの点で非常に劣ります。

 すなわち、輸入のものは鮮度と漁獲後の処置の面、養殖のものは体色と身のしまりの面で天然のものに劣るということになります。

 そこで、品質のよい養殖ものが求められるわけですが、金額面でなかなか正当な評価を得られないため、養殖業者の方でもコストアップを伴う品質改善には踏み切れないのが実情であるようです。

 さて、それでは、