OSAKA

辻調理師専門学校

ブログ

「2年生になったばかりの個人実習の授業風景をお届けします」日本料理だけを学ぶ辻調! 日本料理クリエイティブ経営学科のブログ1

日本料理
日本料理クリエイティブ経営学科

2025.05.27

茶懐石ではお薄(抹茶)と一緒に和菓子が出され、
会席料理でもコースの最後には必ずデザートが出されます。

日本料理クリエイティブ経営学科では料理だけではなくデザートや和スイーツ、和菓子も学びます。
今日はそんな可愛い和菓子作りに挑戦です!


山の芋を使った生地を食紅で染め、色とりどりの「きんとん」という和菓子を作ります。


最初は湯川先生の作り方講習からスタート。
蒸した山の芋を裏ごしします。


裏ごしした山の芋はきめの細かい口当たりの優しい食感になります。


底の丸いお菓子用の銅鍋を使い、裏ごしした山の芋を3回に分け
砂糖と合わせて火にかけます。


なぜ鍋の下が丸くなっているかと言うと、
鍋底の角で餡が焦げ付かないようにするためです。
これを「ボーズ鍋」と呼んでいます!本当ですよ!(笑)


水分を入れなくてもこれだけ柔らかくなります。


残りの山の芋を2回に分け鍋に足し、練り上げます。


触って指にくっつかない硬さになればOKです!
少し硬めに練ると後で作業がしやすくなります。


練上がればひとまとめにし、バットに移し乾燥しない様に
上からさらしをかけ冷まします。


もう一度裏ごしし、ダマなどを取り除き、きめを細かくします。


作っておいた白こし餡と混ぜ合わせます。


食紅の赤を混ぜピンク色にします。


淡いピンク色になるよう少しずつ食紅を入れます。
入れすぎ注意!真っ赤にならないよう気を付けましょう。


食紅の緑も使い3色の生地を作ります。


白とピンクの生地を重ね、目の粗い漉し器「そぼろ漉し」で漉します。


木杓子を使わずに手のひらを使い漉します。
手を使う理由は垂直に上から押さえた方が下に出てくる生地が
長く綺麗に出来るからです。


こし終わったピンクと白が混ざった生地。


こちらは緑と白が混ざった生地。


黒こし餡の餡玉に竹串を使い、少しずつこした生地を貼り付けます。
桜が咲いた吉野山をイメージしています。


今度は白い生地を使って「うさぎ」を作ります。
細かい裏ごし器でこした生地を少しずつ餡玉に張り付け、
ウサギの毛の質感を再現します。


ではここから学生たちの実習スタート!
まずは蒸した山の芋を裏ごします。


ボーズ鍋を使って生地を作成。
3回に分けて裏ごしした山の芋を入れるのがポイントです。


いよいよ餡玉にそぼろを貼り付け吉野山を作ります。


みんな真剣!集中力もすごいです!!


吉野山が出来れば雪うさぎ作り。可愛いうさぎをお願いしますね(^^)/


いい感じに出来上がってきています!


完成!中々センスがいいですね!
桜の花が咲いた吉野山をイメージした主菓子は茶懐石や会席のコースの最後に出る
甘味でも季節感を添えてくれます。


湯川先生から教わった吉野山と雪うさぎ、高度な技術を要する和菓子の世界。
今回は初めて取り組んだこともあり中々難しかったようですが、
いい勉強になったと思います!

~プロフィール~
辻調理師専門学校 日本料理担当
髙橋 康志

三度の飯より釣りが好き!
釣った魚を卸すのが楽しくて料理の世界に入りました。
日本料理クリエイティブ経営学科で頑張っている生徒さんの授業風景を
ありのままに紹介して行きたいと思います。