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鴨のロースト野生のきのこ添え

「南仏プロヴァンスの12か月」ピーター・メイル
(作品紹介のページへ)





| 作り方 |


鴨を丸ごとローストし、胸肉はロゼに焼き上げてエギュイエットに切り分けます。焼き油を利用して作ったこくのあるソースをかけ、野生のきのこのソテ、さらに彩りにさやいんげん、にんじんなどを添えます。





料理を再現した人 : フランス料理教授 分林真人

 冬はフランス人が楽しみにしているジビエ(猟鳥獣)の季節でもあり、この場面はクリスマスと新年に次ぐちょっとしたごちそうという雰囲気です。季節からいって野生の鴨(コルヴェール種)を使っているのでしょう(ただし原文はduckのみ)。
今回は前後の文章から判断して1人分の分量を通常よりもかなり多め(1羽で2人分)に盛りつけてみました。今回使った鴨であれば、普通1羽で4人分くらいの計算になるでしょう。
なお、このエッセイの文章だけでは料理法がはっきりしないので、不明な部分については以下のように解釈しています。
仕上げの様子から調理法はロースト。
「マグレ」は本来フォワグラ用に飼育した鴨の胸肉を指しますが、現在ではふつうの鴨の胸肉にも使われているので、あとに出てくる「胸肉」と同じものと考えました。
「新種の料理」は原文は「nouvelle cuisine(新フランス料理)」とわざわざフランス語にしているので、これは胸肉を扇状に並べる盛りつけ方を「ヌーベル・キュイジーヌ」的といっている、ととりました。
胸肉と脚もそっくりそのまま」というと丸ごとサーヴィスしているようにも考えられますが、前の文章で「マグレを扇形に並べ」とあるので、胸肉ももも肉も一緒に盛りつけられていた、と解釈しました(鴨のローストは胸肉だけをサーヴィスすることが多いので、量の多さを強調するためあえてこういった表現をしているのではないでしょうか)。






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