www.tsuji.ac.jp 辻調グループ校 学校案内サイト www.tsujicho.com 辻調グループ校 総合サイト blog.tsuji.ac.jp/column/ 辻調グループ校 「食」のコラム


かいしきについて


永山
かいしきを添えるということは外国の料理にはない繊細さですよね。

杉浦
何で食べられないものをつけるのかというように思われることもありますね。

永山
こういうものがお皿にのっていれば、ああ、もうこんな季節になったのか、食べる楽しみふくらみが出ます。五感を使って食べなければ損だと思います。料理自体がもっとおいしくなるし、体にもいい効果があると思いますね。

杉浦

こういうものを料理に添えるというのは、いつごろからでしょう?

永山
平安時代からありますね。

杉浦
では、単なる食べ物ではなくて料理という段階になったのは平安時代頃からとお考えですか?

永山
たぶんそうだと思います。

杉浦
平安以前は料理といえるものはなかったと考えていいのでしょうか?

永山
奈良時代、長屋王という当代きってのグルメ人がいました。いろいろな宴会を開いていますが、朝鮮半島や中国からお客さんが来て、そのたびに宴会をするのです。あのくらい教養があって美的センスに優れた人ですから、今のようなものとは違うかもしれませんが季節感を出す演出はしたでしょう。
日本料理はあり合わせ料理だといえます。「あり合わせ」というのは間に合わせとは違います。その季節に畑や山や海にあるものを上手に組み合わせて作ることです。ただ、これも外国からの影響で崩れてきています。こういう時代なので、ある程度崩すのは仕方ないですが、このようなことが分かって崩すのと、最初から現代的に合わせて作るのは違います。分からず崩すのはよくないと思います。
日本はもともと花鳥風月を楽しむようなゆとりのある文化を作ってきましたよね。ゆとりがなかったら、かいしきなど置こうとは思わない。ゆとりのなさの典型がハンバーガーなどのファーストフードだと思います。

 

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江戸料理の本質に迫る