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フィユタージュ
feuilletage

   
  


薄力粉…………………………………125g         ふるう
強力粉…………………………………125g         ふるう
水………………………………………130〜150cc
無塩バター……………………………225g
塩………………………………………5g

折り込みパイ生地の特徴である、サクサクした感じを出すには、薄力粉と強力粉を半々で使う。薄力粉だけで作るとコシが無く、伸ばすときも切れやすい生地になり、サクサクとした感じも出ない。強力粉だけで作るとコシが強すぎて生地が伸びないため。

打ち粉(強力粉)……………………適量

打ち粉には、粒子が荒くて散らばりやすい強力粉を使う。

   

ボウル(直径24 cm)………………1
コルヌ…………………………………1
包丁……………………………………1
ビニール袋又はラップフィルム……1
めん棒…………………………………1
はけ……………………………………1

    

1.薄力粉と強力粉は合わせてふるっておく。
2.粉類と水は、よく冷やしておく。
材料を冷やすことによって、グルテンのコシが出にくくなる

   

<デトランプを作る>
<パイ生地を折る>


デトランプを作る>

1.水は150cc 用意して、約20ccを別にしておく。

粉や部屋の湿度、計量の状態によって、水分の入る量が一定にならないため、ある程度調節する必要がある。

2.多い方の水に分量の塩を入れ、溶かす。

3.粉の入ったボールに、塩を溶いた水を一度に入れる。

少しずつ入れると水分が全体に行き渡らず、均一に混ざりにくい。

4.指を大きく開き、全体を大きく混ぜる。

塊にならないように気を付けながら、なるべくバラバラになるように。

5.均一に水が行き渡り、全体がぼろぼろした状態になれば、握ってみて固さをみる。

6.水分の調節ができれば、なるべく練らないようにしながら、手でしっかりと握るようにしてまとめる。

必要以上に練ってしまうと、グルテンが出て後の作業がやりにくくなる。このとき、手で均一にまとめるのが難しければ、全体をコルヌで切るようにしてまとめてももよい。

7.だいたいまとまれば、台の上に取り出す。 8.さらに台の上で軽くまとめる。

9.練る必要はないので、生地はまとまればそれでよい。

パン生地のように艶も出ない。表面はどちらかと言えばざらついている。

10.十字に切り込みを入れ、ビニール袋かラップフィルムに入れて40分以上(できれば1時間ほど)生地を休ませる。

切り込みを入れることによって、中心部分まで早く冷え、生地をのばすときの作業もやりやすい。





生地を休ませることによって、グルテンのコシが切れるので、後の作業がスムーズに出来る。休ませる場合は、最低40分は時間を取る。



<パイ生地を折る>

1.休ませたデトランプを、切り込みの部分から開く。

2.麺棒で軽く広げるようにしながら、全体の厚みを均一にする。(このとき打ち粉は、なるべく少なめにした方がよい。)

ここでたくさん打ち粉をしてしまうと、分量以外の余分な粉が、生地の中に入ってしまうことになる。

3.正方形ではなく、ヒトデのような形にする。

4.バターを麺棒でたたく。

裏表ひっくり返しながら、全体が均一な固さになるように。

5.薄く長方形になったバターを半分に折り、方向を変えて均一な厚みの正方形になるように更にたたく。

大きさはデトランプの上に斜めに置いたとき、角が少し出るぐらい。固さはデトランプと同じぐらいで、決して柔らかすぎたり、溶け出していないこと。柔らかくなりすぎるようであれば、一度冷蔵庫で冷やしてから再び作業を行う。

6.デトランプの上にバターを斜めに置き、包み込む
7.全体を包み込んだら、つなぎめをしっかり留める。

8.打ち粉を生地と台の間にしっかり打ち、麺棒を使って体重をかけながら均一に伸ばしていく。

生地が台にくっつくと伸びないので、生地と台の間の打ち粉はしっかりする。

9.力は均一にかけ、生地の中央から外(奥と手前)に向かって伸ばす。生地の厚みは同じになること。

奥に向かって伸ばしにくければ、手前を伸ばした後に生地を180℃回転させ、奥と手前を入れ替えて、再び手前に伸ばせばよい。

10.幅の3倍の長さになれば、表面の打ち粉を刷毛で払い 、手前1/3を折る。

11.折り曲げて、表面にきた部分の打ち粉も払い、麺棒で軽く押さえる

伸ばし終われば、必ず打ち粉を払い、余分な粉を取り除く。

12. 向こう側の1/3を折れば、三つ折り1回終了になる。
13.生地を90度回転させ、ずれないように両端をしっかり麺棒で押さえ、812 の作業を繰り返す。

これで三つ折りを2回=1セットが終了したことになる。 生地をビニール袋かラップフィルムで包み、冷蔵庫で休ませる。指で何回まで折ったか印を付けておくとよい。

三つ折りは2回1セットで行う。1セット終了ごとに、冷蔵庫で休ませること。

三つ折りを3セット(6回)行い、さらに休ませれば使用できる。


折り込みパイ生地の予備知識

*折り込みパイ生地は、バターの層とデトランプの層がなじんでしまうと、うまく膨らまなかったり、硬い生地になったりする。生地の温度が上がり、バターが溶け出すと、なじみやすくなるので、バターが溶け出さないようにすること。部屋の温度はなるべく低く保ち、手早く作業を行う。それでも作業中に生地が柔らかくなる(バターが溶け出してくる)場合は、作業を中断して冷蔵庫に入れる。オーブンプレートぐらいの大きさの板をあらかじめ冷やしておき、その冷たい板の上で作業するのも一つの方法。

折り込みパイ生地は、冷凍保存することができる。冷凍する場合、三つ折りは2セット半(5回)又は2セット(4回)までにしておき、使う前に解凍して、残りの回数を折る。解凍する場合は、冷蔵庫で時間をかけて行う。急ぐからと言って、電子レンジにかけたり室温で放置しておくと、パイ生地の層がくっついてしまうので、絶対にやらないこと。







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