肥田先生

水田シェフは、フランス料理の経験もあるわけだけど、特にイタリアだから、フランスだから、といったこだわりは感じない方かな。

水田シェフ

そうですね。フランス料理の優れたプロセスや、他の国の料理法でもいいところはどんどん取り入れて行こうと思っています。ただベースはイタリア料理なので、皿のどこかにイタリアを感じさせる要素を入れるということでしょうか。あと、パスタのような“生きてる料理”に関しては、とにかく時間が勝負。できるだけ早く食べて、おいしいと言わせてナンボ、というか(笑)。最初の一口で決まるでしょ。そのへんはこだわってますね。

肥田先生

最近はフレンチからイタリアンに転向するシェフも多いよね。一時は「地中海料理」というようなミックスされたものも言われたりして。

水田シェフ

僕なんかは、基本的には一緒違いますの、という気がある(笑)。隣の国やし、フレンチだってもともとはイタリアがベースやし。それに、作ってるのも食べてるのも日本人やしね。結局、僕らは客のニーズに合わせて作ってるわけですから。

肥田先生

なるほど。ところでメニューを決める時なんかは、まず何を考えて決めていくのかな。

水田シェフ

やっぱり基本は旬ですよね。朝、市場に行って、自分とこの材料に誇り持って売ってるような魚屋や八百屋で、店の人のおすすめを聞きながら決めていくことが多いですね。

肥田先生

シェフのもうひとつのこだわりは素材、やね。

水田シェフ

素材が8~9割でしょう。手を加えるのは最小限。材料を切るのもお客さんが来てから。

肥田先生

最後に、料理人は一生勉強だと思うけど、シェフにとっての情報源は?

水田シェフ

市場などで店の人と話するのも貴重な情報源ですね。あとは、雑誌とかパソコンとか。インターネットも使いようで、いい材料を安く仕入れられたり、と役立ってますよ。

肥田先生

確かにインターネットの可能性は大きいけれど、まだ料理人でパソコンを使いこなしている人は少ないでしょう。これから、もっと業界の情報交換とか料理人のネットワークとかできてくれば面白いかもしれないね。


肥田先生からひとこと
年月がそうさせたのか、昔の面影を感じさせながらシェフという重責で頑張っている姿に感激しました。料理もさる事ながら、料理に対する姿勢や捉え方が素晴らしく研鑚されたことに驚きと嬉しさがありました。
これからも、益々精進下さい。

































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