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連載コラム 半歩プロの西洋料理
「半歩プロ」をテーマに家庭でできる西洋料理を紹介するこのコラム。まずは個性豊かな担当シェフの声をどうぞ。「フレンチって難しくないよね」「語るで〜!」「対談がしたい!」「研修先のレストランではなー」。えー、お話し中すみません、それは「家庭でできる」料理なんですよね?みなさーん、聞いてますかー?だからテーマがあるんだってばっ!守って下さいよ〜っ!
カルチャーショックな体験
皆さんの中にも外国にでかけた時、その国や土地の風景、習慣などでカルチャーショックをうけた人が少なくないと思います。ここでは私が初めてフランス校に赴任した際にうけた強烈な思い出をお話します。あれは26才の時・・・。

鴨のいる池から見たフランス校初めて辻調グループフランス校に出向がきまり、不安と期待を胸にリヨン郊外にある学校にむかいました。もちろん今まで海外生活などした事はなく、フランス語など何も知らない状態でした。フランスの広大な景色に驚き、すれ違うフランス人女性を横目で見て少しドキドキしながら無事到着しました。荷物を降ろしていると、私のすぐ側をガァガァと鴨が歩いていたのを皮切りに、びっくりするようなことが・・・。

翌朝、フランス校の敷地を歩いていると、マロニエの木々の間をリス達が走り回っているではないですか!「うーん・・・」なんだか急に空気をおいしく感じてきました。さすがフランス、「予想とおり自然が沢山あるイメージそのものだ!」敷地内の羊の群れと日本を離れた実感が急に湧いてきて少し感傷にひたっていると、何やら遠くに見慣れぬ光景が・・・。その先には、なんと、羊達の群れがいるではないですか!フランス校の敷地内に羊が数十匹飼育されていたのです。もちろん囲いの中で飼育されていますが、もう本当に、目の前すぐのところにいます。 大阪でもまだまだ緑が沢山残っている泉州生まれの私もさすがに驚きました。

さらに生活すること数週間・・・、目まぐるしく忙しい実習中にふと外を見るとその羊達がすぐ目の前を大移動!(エサの関係で敷地内を移動させる事があるのです)。時には誘導しているおじさんの言う事をきかず大暴走!どこに向かっているの?・・・駐車してある車の側でくつろぎはじめました。また春先には羊の赤ちゃんが生まれます。散歩がてらその成長ぶりを見守っているのですが、「かわいいね」から「おいしそう!」と気持ちが変化するのにそれほど時間はかかりませんでした。

羊の丸焼きフランス校では日本から学生が到着すると、歓迎パーティーが開かれます。さまざまな料理や飲み物が出されますが、メイン料理としては羊まるまま1頭を炭火で丸焼きにします(昨日までそのあたりを歩いていた羊達です)。そのおいしさといったら・・・。こう書いている最中にも何回も唾を飲み込んでしまいました。学生達がその羊をみて「キャー」と驚いている間に、おいしい所を先にいただいてしまうのは言うまでもありません。フランスでは、生後300日までの羊肉をアニョーagneau(英語でラム)、それ以後の物をムトンmouton(英語でマトン)と分類します。 羊肉は独特の臭いが気になる方もあるでしょうが、子羊肉になると繊細でしかも風味豊かな味わいで、フランスでは高級レストランで供されます。

さて、子羊肉を使った料理として、肩肉の煮込みを紹介しましょう。色どりの美しい野菜を添えて一足はやく春らしさを演出しています。この料理はフランス校の実習授業でも作っていますが、出し汁を使わず水だけで煮込むので煮上がったソースには羊のなんとも言えない風味が溶け込み、とてもピュアな味わいが口に広がります。日本のフランス料理やイタリア料理のレストランで、メニューを開いて子羊料理を見かけたら是非食べてみてください。


このコラムのレシピ

コラム担当

レシピ 子羊の煮込み、春野菜添え

辻調の助さんこと
人物 安場 竹広
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