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連載コラム 半歩プロの西洋料理
「半歩プロ」をテーマに家庭でできる西洋料理を紹介するこのコラム。まずは個性豊かな担当シェフの声をどうぞ。「フレンチって難しくないよね」「語るで〜!」「対談がしたい!」「研修先のレストランではなー」。えー、お話し中すみません、それは「家庭でできる」料理なんですよね?みなさーん、聞いてますかー?だからテーマがあるんだってばっ!守って下さいよ〜っ!
セトワーズを食べに行こう!
セート市の紋章 モナコからニース、マルセイユと南仏を食べ歩き、モンペリエで一泊。明日の予定は…と、地図を開くとすぐ近くにセートの町がある。学校の授業で習った「イカのセート風煮込み(通称セトワーズ)」、本場の味はどんなものだろう?ぜひ立ち寄って味わってみたい!と、高鳴る気持ちで翌朝を迎えた。

セートの運河 車に乗り込みモンペリエを出発。そこから南西に30kmのところにセートの町はある。高速道路を走ること20分、目の前に小高い丘が見えてきた。セートだ。小さな運河沿いに古錆びた倉庫が並び、さらに進むと大きな運河沿いに町の中心部がある。車を止めて町を散策。何とも地味な港町という印象だ。運河沿いにぎっしり軒を連ねるレストランのメニューはさすがに魚介料理が中心だ。どの店も店頭に直径1m以上のパエリア鍋があり、そこからの香ばしい匂いがたまらない。顔がほころんできた。「早く食べたいよ〜」

 店頭のメニューで「カルマール・ア・ラ・セトワーズ(イカのセート風煮込み)」という文字を探し歩くが、なかなか出会えない。他の材料を使った「セトワーズ」はたくさんあるのだが・・・。結局おなかも空いてきたのでパエリアの誘惑に負け、あっさりと妥協してしまった。私が注文したのは「ムール貝とイカの詰め物、セート風」と「パエリア」。

パエリア パエリアは本来スペインの料理だが、地理的に近いことからこの辺りでも名物料理となっている。近くのカマルグの湿地帯で穫れる米は、パエリアに使うとさすがにおいしい。そしていよいよセトワーズとの出会い。どかんと出てきた料理を見てまず驚いたのは、お好み焼きのマヨネーズのようにやわらかいアイヨリ(にんにく風味のマヨネーズ)が皿一面を覆っていたこと。不安と期待半々で食べてみると、「うーん、なんとも田舎くさくておいしい」。魚ちりの出しがよく煮詰まり、もう少しいくと喉の奥がちょっといがいがした感じがするくらいの濃い魚介のエキスが、強烈なにんにく味のアイヨリによって、実にマイルドに調和されている。それをバターライスと混ぜながら食べると何ともやみつきになる。そんなちょっぴり衝撃的な出会いであった。

 ここではその時食べた味を思い出しながら作った料理を紹介します。にんにくをふんだんに使っていますが、これはお寿司に例えるなら、わさびと同じ役割を果たしています。このにんにくが入らないと味がずいぶん違ってきます。ぜひ一度試してみてください。


このコラムのレシピ

コラム担当

レシピ ムール貝とイカの詰め物、セート風

petite gourmande
人物 徳井 友紀子
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