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西洋料理TOPへラ・ミーア・マンマ! イターリア!! コラム一覧へ
ラ・ミーア・マンマ! イターリア!!
「地方料理の集合体」などと形容されるイタリア料理。ちょっと堅苦し〜い表現ですが、つまりは「土地のマンマ(お母さん)の味」ということ。「イタリアの家庭で作られるおふくろの味を日本の食卓へ!」をテーマに、皆さんよ〜くご存知のこれぞイタリア料理から、日本では無名に近い地方料理まで、ただひたすら個人の趣味でご紹介。「イタリア料理はmammaのマンマ」の思いをタイトルに込め、辻調グループ校「イタリア大好き!!!」職員が、遠き恋しきイタリアを想いながら好き放題、いえ、自由に綴る偏重コラム。星付きレストランの料理も!と、時にはテーマを外れて大暴走なんてことにも!?
イタリア人の憩いの場  バールBar
  朝のカップッチーノに始まり、食後のエスプレッソ、小腹が空けば軽くメレンダ(軽食、おやつ)をつまみ、夜はアペリティーヴォ(食前酒)に食後のディジェスティーヴォ(食後酒)。それぞれのシーンに合わせて利用できるイタリア人の憩いの場所「バールBar」を今回は取り上げてみましょう!

  はいっ、どーもー。イタリアンコラム担当の野上でーすっ。さて、今回のお題は「バールBar」。 同じBarでも、日本で「バー」といえば、お酒を飲む場所として認識されてますよね。僕たちが小学生だった頃は「バー=いかがわしいお店」なんていうイメージもありました。スペインの「バル」などではタパスと呼ばれるおつまみがすごく充実してますし、イタリアの「バール」ではお
バールのメレンダ
バールのメレンダ
酒だけではなくエスプレッソ・コーヒーやカップッチーノ、ジュースなどのドリンク類全般はもちろん、ジェラートや、メレンダと呼ばれる軽食まで充実しています。

  日本では夜のイメージが強い「バー」ですが、イタリアのレストランで研修していた頃は、朝から「バール」のお世話になったものです。朝、目覚めれば身支度を調えて出勤前にまずバールでパスタ(といってもスパゲッティなどのことではありませんよ。イタリアでは菓子パン類のこともパスタと呼びます)とカップッチーノ、昼休憩にはキリリと冷えたビッラ・アッラ・スピーナ(生ビール)! 夜の営業が終わってからはレストランのスタッフと軽くつまみながらビッラ・アッラ・スピーナもしくはワインを飲み、締めにグラッパ(ぶどうの絞りかすから作るイタリアの蒸留酒。食後によく飲まれます)を寝酒として頂いておりました。朝、昼、晩と1日に3〜4回は通ってましたね。

  あ、そうそう、イタリアではバールのカウンターの中のお兄ちゃん達のことを「バリスタ」といい、れっきとした専門職なんです。日本でいうとバーテンダーですね。余談ですが、イタリアにも日本同様、食べもん関係だけでもいろいろな専門職があります。日本ですし職人やそば職人がいるように、ピッツァイオーロ(ピッツァ職人)やパスタイオ(パスタ職人)などがいるんです。

  僕が研修していたレストランの近所に(といっても車で20分くらいはかかりますが)ホテル学校があり、店のアンジェロさんの紹介で見学に行かせてもらったことがあります。施設と実習風景を見学させてもらいましたが、実習室がすごい! 私たちの学校でも、2年次上級校のフランス校や調理技術研究所などではレストラン・シミュレーションの形式で授業を行っておりますが、そこの学校はプラス、バール・シミュレーションの設備まであるのに感動しました。バリスタ養成施設まであるのはさすがですね。

バールのシミュレーション教室
 
奥にはエスプレッソ・マシーンも
バールのシミュレーション教室   奥にはエスプレッソ・マシーンも

  バールといえば、僕はまずおいしいエスプレッソ・コーヒーを連想します。ほぼイタリア全土をまわりましたが、だいたいどこでもバールに行けばおいしいエスプレッソ・コーヒーが飲めました(若干の例外もありますが・・・)。その中でも特にナポリのバールで飲んだエスプレッソ・コーヒーが印象に残っています。コクっちゅーか、味わい深い一杯でしたねーっ。僕が研修をしていた頃はまだ通貨がリラの時代でしたので、エスプレッソ・コーヒーは全国的にだいたい1杯1500リラ(日本円で100円くらいですね。もちろん観光地は例外です)と、かなりブォン・プレッツォ(安い!!)でした。
  私たちの学校では毎年、学生を対象にヨーロッパ研修旅行を開催していますが、何年か前に僕が添乗で行った時のことです。フィレンツェ → ミラノとイタリア国内をまわり、とうとうイタリアを離れる日がやってきました。バスでフランスのリヨンに向かう途中、国境の手前のドライブインにバールがあるのを知っていたので、バスの運転手のルッチョに「次のドライブインで休憩を取ろう。この旅行で最後のおいしいエスプレッソ・コーヒーが飲める機会だから・・・」と言うと、ルッチョはすかさず「それは、いいアイデアだ!」と、すぐさまドライブインに立ち寄り、おいしいエスプレッソ・コーヒーにありつくことができました。

バールでくつろぐルッチョ
 
ルッチョと
バールでくつろぐルッチョ   ルッチョと

  その後リヨンに到着し、ルッチョとは固い握手を交わし、お別れしました。到着して真っ先にバール(ん、カフェ?)に行きましたが、案の定、値段がイタリアの約1.5倍の上に、味の方もため息をつく結果でした。
  日本でも以前はこだわりのあるイタリア料理店くらいでしかエスプレッソ・コーヒーは飲めませんでしたが、最近はちらほら、まぁ、おいしいエスプレッソ・コーヒーを飲ませてくれるお店(カフェ、ちゅーんでしょうか・・・)も出てきました。ただし、値段がまだちょっと・・・

  バールといえば、僕にとっては立ち飲み(テーブルがあるところもありますが)が基本だったので、日本に帰ってきてからもブォン・プレッツォな「おいしいおつまみ」と「アルコール」を求めて粋な立ち飲みを日々、探求してます。幸運にも大阪には昔ながらの粋な「ジャパニーズ・バール」が多いので・・・

ザ・ジャパニーズ・バール
ザ・ジャパニーズ・バール
  日本とイタリアの「立ち飲み」を比べると、料理やドリンクは違いますが、雰囲気といいますか、おっちゃんらーの社交場な感じといいますか、「似てるなー」などとイタリアの田舎のバールを思い出しながら飲っております。おつまみが良いと、ついつい調子に乗って行き過ぎてしまうこともありますが・・・。ただ、イタリアのバールには日本のようにベロベロに酔ったおっちゃんはあまり見かけませんので。僕が研修をしていたレストランのある小さな街にも粋なお店が数件ありました。バール以外にもビッレリーアBirreria(ビア・ハウス)やヴィネリーアVineria(ワイン・バー)などがあり、ちょっと手の込んだおつまみなんかが食べられました。今回はビールにもワインにもぴったりで、しかも立ち飲みでもつまめる、ちょっと手の込んだイタリアンな「揚げもん」を3品、紹介しましょう!

揚げもん3種盛り合わせ
揚げもん3種盛り合わせ

Buon appetito !!




このコラムのレシピ

コラム担当

レシピ グラーナ・パダーノの衣揚げ
レシピ 詰め物をしたオリーブのフライ
レシピ ニョッコ・フリット

陽気なロマニョーロ
人物 野上 昌徳
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