辻調グループ

コラム&レシピTOP
西洋料理
日本料理
中国料理
世界の料理
洋菓子
和菓子
パンとドリンク
日欧食べ物だより
こだわりレシピ検索
辻調グループ 最新情報はこちらから
Column&Recipe
コラム&レシピTOP
西洋料理
日本料理
中国料理
世界の料理
洋菓子
和菓子
パンとドリンク
日欧食べ物だより
こだわりレシピ検索
洋菓子TOPへ菓子まし娘のお菓子講座 コラム一覧へ
連載コラム 菓子まし娘のお菓子講座
「作るのが好き、たべるのは大好き、そしておしゃべりも大好き」という三人娘が、楽しくおしゃべりしながら、お菓子作りの秘訣を伝授。さても女三人寄ればかしましい?いえいえ、「菓子まし娘」はどんどんお菓子が増えていくという意味もこめて「菓子・増し」なのです!基礎からはじめて、作り方をくわしく解説していますから、お菓子作りがはじめてという人でも安心してチャレンジしてください。
菓子まし娘のビュッシュ・ド・ノエルよもやま話

xmas
作り方の方程式 コーヒー風味のスポンジ生地 + バタークリーム + シロップ + 仕上げ材料 = ビュッシュ・ド・ノエル
松谷(以下M): クリスマスに向けてぜひ作ってもらいたいお菓子です!
このケーキの形は、「ビュッシュ」「薪」の形です。フランスに行くとクリスマス前12月のはじめ頃から1月の公現節のお菓子にかわるまでお店に並んでます。普通に売られているお菓子も、トユ型(細長い形)で組んだりしてビュッシュ・ド・ノエル風にしたり。
今回は、いちばんオーソドックスなバタークリームのロールケーキを基本にした形です。

大林(以下O): 日本じゃクリスマスケーキというと普通のいちごのショートケーキにメリークリスマスのプレートとサンタさんが乗ってるイメージだけど。

M: フランスはそもそもショートケーキがないし、丸いお菓子をカットして売るっていうことがないみたい。一人前のお菓子が、そのまま大きくなってるっていうかぁ・・・

O: そうそう、大きいのと、小さいのと同じのが並んでるもんね。

小林(以下K): すっごいかわいいよね。

M: ビュッシュ・ド・ノエルの色は、今回紹介しているチョコレートだけじゃなくて、コーヒーとかピンクの色とかいろいろ。この3色がいちばん多いかな。

K: 飾り付けは、日本と一緒でケーキに刺すようなグッズが色々あるけど、日本に比べてサンタの顔がこわい。おじさんを小さくしたみたいで。かわいい感じじゃないよね。

O: 日本みたいにクリスマスがイベントっぽくなってなくて、厳粛なものだから、サンタさんもキャラクターっぽくない。

M: 最近、日本じゃ24日のクリスマスイブがすごく重要視されてるみたいだけど、向こうは25日が一番大切。お菓子屋さんも25日は午前中だけ店を開けてケーキを売って、そのあとは家族で過ごすっていう日のようです。普段は食べられないようなごちそうと、ケーキを家族みんなで食べてそれから真夜中に家族で教会のミサに行く。

O: そもそもヨーロッパじゃサンタクロースにプレゼントをもらうっていうの、聞いたことないよね。お互いにプレゼントの交換はするみたいだけど・・・

M: サンタはセント・ニコラス。鬼と一緒に来ていい子にはプレゼントをくれて、悪い子には棒やなんかで脅かして良い子になる約束をさせるみたい。ちょうど日本のなまはげみたいなのかな。去年ちょうどウィーンのレストランでみたときは、寛平ちゃんかと思っちゃった(笑)。

O: (笑)ベルギーのシュペクラ・キュウスが、貧しい人にものを施したところからサンタさんのプレゼントの起源らしいね。

K: 日本のクリスマスの風習はアメリカから来たのかもね。

O: 赤い服のサンタさんを広めたのはアメリカって聞いたことがあるよ。何でも、コカ・コーラの会社が自分のところのイメージカラーをサンタに着せたのが始まりとか。だからヨーロッパの昔のカードに出てくるサンタは白や緑、茶色の服を着てる。最近のカードは赤になってしまったけど。ここまで影響を受けてしまってるんやね。

K: 今回のケーキの作り方のポイントは?

M: 生地はいちごのショートケーキで使ったジェノワーズ生地の応用。今までのケーキはみんな厚みのある型で焼いてたんだけど、今回は鉄板に流して薄く焼くっていう生地。

O: ターンテーブルしかないオーブンだったらちょっとつらいよね。。

M: う〜ん、ターンテーブルしか持ってない人は、ターンテーブル内で作れるように厚紙なんかで枠を作って小さく焼いて、小型のビュッシュ・ド・ノエルを作るしかないかなぁ。

K: もし、今からオーブンを買おうとしている人は、角皿かターンテーブルかよく気をつけて、買った方がいいと思いますよ。二段角皿のなんかすっごくいいよね。

M: うん。あと、薄い生地なんでうまく焼かないと乾燥してクッキーみたいにカリカリになってしまう。だから、オーブンの温度を守ることと、あとはオーブンに入れたあと開け閉めをしないことと、焼きあがったらすぐに熱いプレートからはずして冷まし、乾燥しないように紙を掛けておく。それで、もし焼きすぎたなって思ったら、濡らしたふきんを上からかぶしておくとちょっとマシになる。
スポンジ型で焼いたときはバターを入れたんだけど、今回は、生地をよりしっとりさせるために、牛乳を入れて水分を多くしてます。

K: もしパリパリになってしまったときの解決策はある?

M: そしたらもう、巻くのをあきらめてクリームをサンドして重ねてちょっと四角いビュッシュ・ド・ノエルにするしかないかなぁ。

O: 積み上げてから角を削ればドーム状になってちょっとそれらしくなるかも。
それと、私の失敗した経験から、焼き上がりの目安は、紙がうまくはがれるかどうかで確認するのも失敗が少ない。よくふわふわしてたらとか弾力で見ようとするけど、なかなかわかりにくい。私が職員になって1年目に失敗したのはこれで、弾力がよくわからなくて焼きすぎちゃって・・・・そのときはシロップを塗って使ってもらえたけど。

M: でも、全体がパリパリになってしまったものにシロップを塗ると、パンを牛乳に浸したみたいにぐちゃぐちゃになってしまうから気をつけた方がいいよね。ちょっと端を焼きすぎたぐらいだったらそこをカットしてしまうか、シロップを塗るとかでカバーできるけど・・・・

K: そうやね。じゃあ次にクリームのポイントは?

M: みなさんバタークリームが嫌いっていう人がすごく多いんですけど、でも毛嫌いせずに食べてみてください。今回はパータ・ボンブとバターを合わせてるから、卵黄のコクとか出てきてバターを食べてるって感じがしない。

O: おいしさのポイントは、おいしいバターを選ぶこと。マーガリンとか古いバターとかで作ると嫌いになってしまうかも。

M: あと塩の入ったバターとかもね。

O: そう、食塩不使用バターを使うこと。最近いろいろ種類も出てきたね。

M: 回転のいいスーパーで買えば鮮度のいいのが買えるよね。あと、飾りのグッズは、この時期、スーパーでセットになって売ってたりするみたいですよ。

K: フランスはビュッシュ・ド・ノエルだけど、それぞれの国でいろんなお菓子があるよね。

O: イギリスのクリスマスプディングは中学のときに作ってみたことがある。

M: すごい!

O: 例の「入門シリーズ」に載ってて、茶色の色に惹かれてチョコレート好きの私としては作ってみたけど、それより香辛料とかが効いてて、大人の味だったから、一回しか作ったことがない。
ドイツはシュトレンやね。向こうに行ったらいろんなお店においている。中身もいろいろあるし。クリスマスの日だけ食べるんじゃなくって、アドベンドという、クリスマスに向かっての4週間のお祭りの間食べてるね。
イタリアはパネトーネ

K: イタリアにはパン・フォルテっていうのもあるよね。フルーツがいろいろ入ってるの。

O: ビュッシュ・ド・ノエルは、小さいときからうちの近所で売ってたけど、私はバタークリームのケーキには惹かれなかったから、買ったことなかった。初めて食べたのは辻調の生徒のとき。

K: 私は、生徒のときマジパンでおおっきなサンタ作ったなぁ。今も写真がある。

M: 家で食べるクリスマスのケーキは予約して買ってたね。

K: うん。

O: ちっちゃいときはクリスマスと誕生日ぐらいしかケーキが食べれなかったから、すっごい楽しみだった。

M: うちでは、ケーキの上にのっているいろんな飾りが取り合いになってたよ。サンタはかわいいけどおいしくない。

O: 私は、家が嫌いやった。

K: えっ、チョコレートの家じゃなかったの?

O: ウエハースの家やったから、パスパスで。メリークリスマスのプレートだけがチョコレートやったの。これが取り合い。
母親がけんかにならないように切ってくれてたけど、切ると価値がなくなるみたいでいややった。

M: そうそう。でもサンタだけは食べずに最後まで残ってた!

OK: なつかしぃ〜。

菓子まし娘


このコラムのレシピ

コラム担当

レシピ ビュッシュ・ド・ノエル

菓子まし娘
人物 松谷 治代
人物 大林 万希子
人物 小林 直子
このページのTOPへ
 
辻調グループ校 Copyright(C) 2003 TSUJI Group