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連載コラム 怖くない、怖くないインターナショナルクッキング
和・洋・中と並び、世界には美味しい料理が数多くありますよね。「食べたことはあるけど作り方を知らない」とか、「作ったこともあるけど何か物足りない」ってことないですか?ちょっとしたスパイスを加えることで、料理の味付けはガラリと変わります。スパイシーな料理からちょっと珍しいデザートまで紹介しましょう。
スパイスの宝庫、インド
広大な国土を持つインドは日本の国土面積の約8.6 倍もあり、南北は「スノーウィ・ヒマラヤ(snowy Himalaya)からケープ・コモリン(Cape Comorin)まで」と表現され、北は氷雪の地ヒマラヤから、南は熱帯のコモリン岬まで続いています。また西部にはタール砂漠、東部アッサム地方にはジャングルが広がっています。従って、地域により気候や風土に大きな違いがあり、また言語においても州によって異なり、ヒンディー語、英語などを含め、他の国々では例を見ないほど多くの憲法公認語の数があり、それぞれの大地に住む人々の食生活は千差万別であると言えるでしょう。

主食としては、北インドでは小麦の栽培が盛んで、それを精白せずにアタと呼ばれる少し褐色がかった全粒小麦粉にします。これに塩、水などを加えてドウを練り、丸く薄く伸ばして鉄板で焼いたものがチャパティー、マスタードオイル等で揚げたものがプーリと呼ばれるパンで主食になります。またインド料理レストランでよく召し上がるナーンも小麦粉から作られたパンの一種ですが、こちらは小麦の麩(フスマ)と呼ばれる部分を取り除いて精白された小麦粉を使ってドウを練り、タンドゥールと呼ばれる北インド・パンジャブ地方で広まった素焼きの窯で焼いたもの。一般の家庭では作られず、レストランで焼かれるパンの一種です。

インディカ種の米これに対して、南インドでは稲作が中心で、主に粒の細長いインディカ種が作られています。日本とは異なり、新米ではなく、1年ほどおいてから食べるのが一般的なようです。また米の炊き方もたっぷりの湯でゆでるようにして火を通し、柔らかくなれば湯を捨てて蒸らす「湯取り法」で炊かれます。実際、汁気の多い南インドの料理には、パンよりも水分をよく吸ってくれるご飯の方が、都合の良いのも事実です。

次に飲み物についてですが、インドには色々な飲み物があります。一般的な飲み物はラッシーと呼ばれるもの。これはヨーグルトを撹拌してインドバターを作る過程でできる液体で、好みに応じて塩や砂糖などを加えて飲みます。また北インドでは紅茶、南インドではコーヒーがよく飲まれ、いずれも牛乳をたっぷり加えるのが特色です。紅茶はチャイと呼ばれる飲み物で、牛乳の他にシナモンやカーダモンなどのスパイスを加えることも多く、さまざまな香りが楽しめます。コーヒーは南インドの山岳地帯で栽培され、ジャグリという粗糖を入れて甘く、濃く煮出した中に、たっぷりの沸かした牛乳を加えて飲まれています。ただ食事中は食べ物の消化を考えて、一滴の水も一緒に飲まず、「食後20分以上はおいてから飲むように!」と多くの家庭では習慣づけられているようです。

インド料理といえば、すぐに思い出すのがカレーですが、日本の家庭で食するようなカレーという特定の料理はインドには存在しないと考えても良いでしょう。どの家やレストランでも、スパイスを常時20〜30種類はそろえていて、それぞれの目的によって、ホールのままや粉末にして、あるものは香り付けに、またあるものは色、味、辛み付けにというように使い分けています。そして主材料に様々なスパイスが組み合わせられ、香り豊かなインド料理ができ上がるのです。

いろいろなスパイスまたスパイスは料理の味を形作るほか、古代インドの科学「アーユルヴェーダ」に根差していて、人々の健康を保つものとして、漢方薬的にも用いられているのも特徴と言えるのではないでしょうか。ですからインド料理において、煮物、揚げ物からサラダ、チャツネ、紅茶に至るまで「スパイスの入らない料理はない」といっても過言ではないでしょう。

左奥:チャパティ、右奥:スパイスを入れて炊いたご飯さて今回はインドのシーフードカレーを紹介しましょう。ちょっぴりスパイシーでホットなカレーですが、主材料は季節や好みに応じて変化をつけるとオリジナリティあふれるカレーに変化しますよ。特に注意していただきたいのは玉ねぎの炒め具合で、ただ茶色くなるまで炒めるというのでは困ります。ポイントは一つ、でき上がりのカレーの色を想像して、その色合いに合わせるように玉ねぎをじっくりと炒めることを心がけてください。辛さが苦手な方は唐辛子(カイエンヌペパー)の分量を減らし、ココナッツミルクパウダーを1.5倍くらいに増やしてください。きっとおいしく仕上がることでしょう。


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コラム担当

レシピ インド風シーフードカレー

スパイスの魔術師
人物 三木 敏彦
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