その5
 


<ホントに大変でした>
この週の収録は本当に大変でした。

それまでは、割と厨房以外のシーンも多くて、ケーキ屋のドラマのはずなのに
割と厨房シーンがないなあという印象だったのですが、
このあたりからクランクアップまでは、本当にたくさんのケーキを作りました。

このマンゴーとさくらんぼのケーキ、色の華やかさがまず目を引きますが、
実際に沖縄産のマンゴーをたっぷり使って作っています。
このマンゴーがそのまま食べてもとても甘くおいしくて
スタジオ中に甘すっぱいマンゴーの匂いが充満している感じでした。
マンゴーがトラックに轢かれてつぶれているシーンでは
スタッフ、出演者みんなで「もったいない〜〜」と口を揃えたものです。

ちなみに、準備したよりも使う量が少なくて済んだ、
マンゴーのピューレ(シロップ煮をミキサーにかけたもの)は
たっぷりの氷を入れて、レモンなどで味と濃度を調節し
「特製マンゴージュース」として、控え室に置いておいたところ
あっという間になくなってしまったくらいです。

ちなみに、このケーキ、最初はマンゴーとさくらんぼではなくて
マンゴーと別の果物の予定だったのですが、さくらんぼ以上に入荷が無くて
変更になったいきさつがあります。

もちろん実際には1000個までは作ってはいませんが、プロセス用や
試作分も含めると、かなりの数を作っています。
もちろん、完成品を含め、できあがったほとんどのものは、
収録が終わると同時に、スタッフ、出演者でおいしくいただきました(^.^)

 

<はなまるマーケット>
収録は終わっていた6月半ば、TBSの「はなまるマーケット」に
市吾役の高橋和也さんが「はなまるカフェ」コーナーに出演されるということで、
恒例の『きょうのおめざ』(好物って括っていいのかな?)に
『ショコラ』のケーキをいう依頼がきました。

高橋さんの強いご希望で、このドラマの後半のキーとなった
マンゴーとさくらんぼのケーキ『ジュイエッティスト』を
国立校の製菓の先生に作っていただき、
放送当日スタジオに持ってと行くことになりました。

自分たちは出演するわけではないけれどケーキはアップで映りますし、
何より出演者の方に食べていただくものだけになんだかドキドキです。
何より、作ったサイドの人間が言うのもナンですがこのケーキ、
サクサクしたサブレ生地の上に、間にブリュレの挟まったムース、
それも結構厚みのあるものが乗っているためにちょっと食べにくいのです。

上品にフォークで切り分けるのもちょっと難しいでも全ては杞憂でした。
スタジオ収録の時に随分、実物を見ていただいたり、
実際に食べていただいていた
だけのことはあって、高橋さん、ケーキの説明はもちろんスラスラ。

そして実際に試食という段になったときに、すかさず
司会の薬丸さん、岡江さんに
「このケーキは上品に切って食べるよりは、こうやって」
とご自分でケーキを手でつかんで
「こう、上から一緒に食べるのが一番おいしいんですよ」
とアドバイスをしてくださったのです。
そう、それが正しい食べ方なのです。

ケーキはお二人にもとても好評で、高橋さんはドラマのエピソードとして
学校のこと、担当の吉村先生の話もされていました。
後からスタッフの方たちに何人か質問されました。
「あのケーキはどこで買えるのですか?」と。

もちろんこうお答えしました。
「ごめんなさい。あのケーキは、幻の名店「摩耶」特製なので
他では食べられないのです」と(^.^)

 

その5


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