その3
 
<ウエディングケーキ>

このケーキは台本の設定上、
厨房の出入口の戸の高さより、ケーキが高くなければならず、
大きさも含めて、テレビ局の美術スタッフと入念な打ち合わせをしながら制作されました。

細かい細工には時間がかかるので、学校で殆どの部分を作り、
スタジオでは最終の仕上げと、
組み立てだけという状態で収録に挑みましたが、
収録の日は、収録途中で倒れたり、壊れたりしないか、
先生方は本当にドキドキハラハラのし通しでした。

しかし、問題も無く、本番がスタート、
大きすぎるケーキを勝手口から運び出すシーンまで来て、
やれやれ、これで大丈夫と思った瞬間、
「あああああああ~~~~~っ」と
役者さんの大きな声。もちろん演技。
それにしてもリアルな緊迫感と思って振り返ると、
予定では戸の枠にぶつかる寸前で
止めるはずだったケーキが
本当に枠にぶつかっていて・・・・

幸いに本番は1発OKでしたが
先生方は「1度で終わってよかった!
これで撮り直しだったら、直すのが大変だった」と
冷や汗をかいていました。

テレビでは、確かにぶつかって
落ちかけているパーツを
役者さんが受け止めているシーンがしっかり映っていて
リアル、ではあったのですが(笑)

そしてこのケーキを中心にして撮った写真はその後店内に飾られていました。





<小物のリアリティ>
ドラマに協力していて、まずびっくりするのは、当たり前の事ながらセットがとてもリアルに作られていること。できあがった映像を見ると、撮影のカメラを置くために、いずれか一方の壁は常に取り払われていることや、そのドアの向こうには何も無い、ということを自分がその現場にいて見ているにも関わらず「よくできているなあ」と思ってしまいます。
そして次に驚くのが、ほとんど映ったりしないと思われる小道具が非常に精巧に作られていること。一部分しか映らないミニコミ紙も実際にはちゃんと数ページ分作られていたり
契約書や封筒、旅行のパンフレットなども実にリアルに作られているのを見ると驚きます。



その小道具として、今週放送分に、学校のものもちょっとご協力。
達人くんのお母さんのくるみさんが、ご主人がフランスに修業に行ったときに撮った写真などの記録をまとめたアルバムを見ていましたが、この写真類は学校で実際に行ったヨーロッパ研修旅行などの記録用のものを、このためにちょっとだけお貸ししたものです。
一瞬しか映らなかったので、気づかれなかったとは思いますが・・・

あと判りやすいものとしては、小麦家の居間、松吉の後ろの違い棚に置いてあるケーキの本は、辻調グループ校が監修した「お菓子の基本大図鑑~GATEAU MARCHE(ガトーマルシェ)<講談社刊>」です。

ちなみに、かつて「アンティーク~西洋骨董洋菓子店」では、主人公・エイジが留学に行くことになるフランスの製菓学校のパンフレットとして、辻調グループ・フランス校の実際のパンフレットがそのまま使われた、というストレートな例もありました(笑)。

 

その5


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