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連載コラム 百人一首と和菓子
「『古典』と『和菓子』だって?もう、いや!」と逃げ出さないでください。想像とおいしさとちょっぴり恋の世界を味わって頂きたいだけですから。百人一首の和歌を読んで私たちなりに解釈し、イメージを膨らませて作ったのがここにご紹介するお菓子です。和菓子の世界には、和歌や物語を元にして想像力を働かせ、作品に表現するという楽しさや遊びがあるのです。このページを通して、日本の良さを見直して頂けたらうれしく思います。
秋のお菓子嵐吹く
嵐吹く 三室の山の もみぢ葉は 龍田の川の 錦なりけり 能因法師
嵐吹く
お菓子について
「三室の山」は、奈良県にある紅葉の名所です。
生駒山のふもとを流れて、大和川に入る「龍田の川」をイメージし、全体に深い黄色の秋色を表しました。

白餡を黄色に染め、時雨種(白餡に米の粉などを混ぜ合わせたもの)をそぼろ状にしました。それを使って粒餡を包んで山形にし、最後にもみじを散らしてみました。

豆辞典
69 能因法師
平安時代、中期の歌人です。先祖には橘諸兄(たちばなのもろえ)がいます。永延2(988)年生まれですが、亡くなった年ははっきりしていません。摂津国古曾部(せっつのくにこそべ=大阪府高槻市)出身なので、古曾部入道とも呼ばれました。26歳か27歳の時に出家。子どもは2人ほどいたようです。文章生(もんじょうのしょう)という大学寮で学ぶ学生にもなっていて、将来は約束されていましたが、どういう訳か世捨て人になりました。一説には、恋する女性が亡くなったためだとか。出家後は全国の歌枕(和歌に読み込まれた名所)を旅して歩いたともいわれます。
歌の方ですが、豪華絢爛で、まさしく錦(=金糸、銀糸、華やかな色の糸を使っていろいろな模様を織り出して作った織物。または模様の美しいもの)のような風景です。はやり言葉を使うなら「チョーゴウカ」とでもいったところ。
三室の山の美しい紅葉はあらしに吹かれて舞い散り、龍田川に落ちて行く。その光景は、まるで錦のようだ。
三室の山は奈良県生駒郡斑鳩町龍田にある神南備山(かむなびやま)、龍田川は上流を生駒川という、生駒郡を流れて大和川に注ぐ川。どちらも今に続く有名な紅葉の名所です。



このコラムのレシピ

コラム担当

レシピ 嵐吹く

演歌の星、和菓子職人
人物 金澤 賢吾
辻調の御言持(みことも)ち
人物 重松 麻希
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