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連載コラム 菓子まし娘のお菓子講座
「作るのが好き、たべるのは大好き、そしておしゃべりも大好き」という三人娘が、楽しくおしゃべりしながら、お菓子作りの秘訣を伝授。さても女三人寄ればかしましい?いえいえ、「菓子まし娘」はどんどんお菓子が増えていくという意味もこめて「菓子・増し」なのです!基礎からはじめて、作り方をくわしく解説していますから、お菓子作りがはじめてという人でも安心してチャレンジしてください。
菓子まし娘のいちごジャムよもやま話

jam
作り方の方程式 いちご + グラニュー糖 + レモン汁 = いちごジャム
小林(以下K): いちごは一年中あるようだけれど、旬は5月。この頃はちょっと傷みかけたものも安く売ってたりするんで、そういうのをたくさん買ってきてジャムにしておけば、保存できるし、おいしい。わざわざジャムを作るのにきれいないちごを買って来ることはないよね。

大林(以下O)松谷(以下M): うん、それはもったいない。ちょっと傷んでるくらいがよく熟れてて、香りが良かったりする・・・。

K: 果物を思いがけずいっぱいもらったときとか、旬の終わりごろにちょっと崩れた安いのを見つけたときなんかに、作ってほしいね。

ジャムのあのとろみはペクチンの働きなんだけど、そのペクチンが、固くて青いいちごよりしっかり赤く熟れているものの方が多くて固まりやすい。そういういちごを使うと、わりと長いこと煮なくてもいいから、焦げたりという失敗を避けることもできる。砂糖もそんなに入れなくていいから、ダイエットを気にしてる人にもいいしね。

M: 私、ちっちゃいときにいちご狩りに行って、持って帰ったいちごでジャムを作ったことをなんとなく覚えてるけど、ちょっと焦げてたのも覚えている。

O: いちばん多い失敗かもね。他にどんな失敗があるんかなぁ?

K: そうやねぇ。炊いているときに、食べるときの固さをそのままイメージして煮詰めてしまうと、冷めてからカチカチになってしまうとか? 出来上がりの温度は100度近くあるわけだからさらさらなんだけど、冷めることによってペクチンの力でとろみが増してくるから煮詰めすぎると、いざ冷めて食べるときにはスプーンが曲がるくらい固くなっちゃう。

M: そうそう、パンの上に塗ろうと思ったら、コロンコロン、って。

O: そういえば昔、うちの隣の家のおばちゃんがすごいジャムが上手で、この時期になるといっつもジャムを炊いてたなぁ。うちまでそのあま〜いにおいがしてた。でも、すごく長時間かけて作ってたような気がする。

M: そうそう、ジャムって時間かかるイメージがあったね。今自分で作ると30分くらいでできるのにね。

O: 半日ぐらいかけて作ってたっていう記憶があって、すごい難しいものなんやと思ってた。

M: う〜ん、焦げにくいように最初にお水を入れて炊いてるか、とろ火で炊いてるか、かなぁ。ストーブの上にジャムの鍋を置いて半日か一日かけて作るっていう人もいるもんね。

O: ふつう、果物に砂糖をかけてしばらく置いておくってことをしないよね。砂糖をいちごにまぶして置いておくと水が勝手に出る、それで炊いたら短時間で炊けるもんね。それをせずに、水と砂糖といちごを一緒に入れて炊いているから水が入った分時間かかっていたのかもしれへん。

M: そうすると時間をかける分色もどす黒くなっちゃうしねぇ。
でも、今回の炊き方をすると色もきれいな赤になる。
宝石のような。

K: ルビーみたい?

M: 冷蔵庫で保存して2・3週間で食べきるんだったら、糖分抑えても大丈夫やし、炊き方も浅めでも問題ないよね。

O: だいたい70%ぐらいかな?砂糖の添加って。

K: うん。今回は60%。保存を長めにしたいときはもうちょっと増やしてくださいって書いてあるし、早く食べる人はもうちょっと減らして50%ぐらいでも。すぐ食べるんだったら40%でも。でも、砂糖の量で甘味だけじゃなくて固まり方も違ってくるから気をつけないとね。

今回の配合で、一度なめてしまった様なスプーンをびんに入れたりしなければ、冷蔵庫で1カ月くらいは大丈夫。

ジャム作りセットM: ヨーロッパの人たちは、果物の時期に合わせて1年分のジャムを作ってしまうよね。そうそう、フランスではジャム炊きセットが売ってて、消毒したびんを挟むものとかも入ってる。

O: いちごの他にジャムにするとおいしいのはなんだろう?

M: 色が変わるのを防げればバナナジャムもおいしい。リンゴジャムも。

O: アメリカンチェリーとか使ったらおいしいと思う。

M: 種抜いて、半分に切って。あれって皮が固いから、最初に取り除かないとだめかなぁ?

K: チェリーってペクチン質があんまりなさそうで、むずかしいかも。種のまわりにはあるけど。

O: ところが私がドイツに研修に行ってたとき食べてたジャムは、さくらんぼばっかりだった。初めは「これって何だろう?」と思いつつ口にしたんだけど、すごいおいしくって感動した。そこは、さくらんぼのたくさん採れる土地で、生以外に水煮の缶詰や瓶詰めが多く売られてた。ジャム用の「さくらんぼの水煮」みたいなのも、どこのスーパーにもあったから、家庭ではそれに砂糖を加えてジャムを作るんだと思う。自分で作ったことはないけれど、水煮の段階でかなり柔らかくしておくのか、出来上がりのジャムは実が煮くずれてドロッとしてた。でも、皮も入っているから歯ごたえも残ってて、味のあるジャムやったなぁ。

M: さくらんぼを生のままからじゃなくって一回水煮してるから炊きやすいんやろうね。私いちどフレッシュでやったことがあるけど、やっぱり皮が邪魔になってさくらんぼが丸いままで潰れなくって、ぷかぷか浮いてるって感じ。

O: そっか。砂糖の中で煮ると、逆に、煮崩れしにくいもんね。浸透圧の関係で。だから一度水で炊いておくというのはポイントなのかも。

K: 桃のジャムもおいしい!きっといろんなところで、その土地土地のおいしい果物でおいしいジャムを作ってるとは思うけど。

O: 信州のブルーベリーもいいし、キウイもいいよね。

K: ヨーロッパだったらすごく安くフルーツが手にはいるから普通によく作ったりするけど、日本じゃフルーツが高いイメージ。作ろうっと思って意気込んで買ってくるよりも、安いものをたまたま見つけたとか、いっぱいもらってどうしようっていうときに、ジャムっていう方法があるということを頭の片隅に置いてもらえるといいかな。

M: :あと、トマトのジャムとかもいいね。

K: うんうん。トマトもやるよね。わたしはキウイが安いことが多いから、よくそれを作るけど、ホントに安かったり、形が不揃いでだれも見向きもしなくなるようなものがおいしくなるのがうれしいな。

菓子まし娘


このコラムのレシピ

コラム担当

レシピ いちごジャム

菓子まし娘
人物 小林 直子
人物 大林 万希子
人物 松谷 治代
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