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辻調理師専門学校

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「最高に美味しい温度で料理を仕上げます!」 ~日本料理だけを学ぶ辻調 ブログ5~

日本料理クリエイティブ経営学科

2022.06.14

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昨年4月に日本料理本科(1年制)日本料理クリエイティブ経営学科(2年制)が
辻調理師専門学校の日本料理学科として開校しました。
この2つの学科では日本料理の会席料理を中心に学びます。

プロの料理人は、お客様が美味しく感じる温度帯を常に意識して料理を仕上げます!

アツアツで食べると美味しい料理、逆に冷たく食べると美味しい料理、またはどちらの温度帯で食べても美味しい料理もあります。
今日は「料理の美味しい温度」にこだわる日本料理クリエイティブ経営学科(2年制)2年生のグループ実習を紹介しますね。



今日の献立を紹介します。
「蓮根ご飯、子芋饅頭、銀あんかけ、帆立真薯(しんじょ)の吸物」そして「メバルの煮つけ」です。



9:10授業開始、まずはグループで何から作ればよいか、役割分担、
そしてそれぞれの料理の美味しい温度帯の確認と仕上げる時間を決めるのです。
話し合った内容はプリントに記録、それを確認しながら授業は進行していきます。



「 ではそろそろ実習始めようか!」材料は昨年、何度も使ったものばかりです。
野菜のゆで方、魚の下準備などはしっかりと学んできました。


これは「目張(メバル)」という魚です。
名前の由来は体格に対して目が大きい(目が張る)といった表現からきています。
甘辛く味付けした煮汁で煮る「煮つけ」が日本料理では定番です。


各テーブルでは野菜、メバルの下準備が始まっています。ゴシゴシとウロコを取り除きます。
いくら鮮度が良いメバルでもウロコをキレイに取り除かなければ臭みが残ります。


次は割り箸2本を口から肛門あたりまでさしこみます。


2本一緒に握りこんで、ゆっくり回しながら引き抜くとエラと内臓が箸にはさまれて取り出せるのです。
これを専門用語で「つぼ抜き」といいます。こうすればお腹を切らずに内臓を取りだせるよね。


メバルは熱湯をサッとかけて皮の表面にだけ火を通して生臭みやウロコ、血液をキレイに取り除いた後、鍋に並べます。


メバルは水、酒、味醂、醤油を合わせた煮汁でグツグツと8分も煮れば完成。~いいねぴかぴか(新しい)



これは青唐のつぼ抜きではありませんよ(笑)種を取り除いています。
今日は油で揚げますが種付きを揚げると食感が悪くなります。見た目もサッパリとよくなりますね。



子芋の六方むきですか?それにしても上手ではありませんね。
皮をむいた子芋はこの後、蒸して裏ごします。形が残らないためキレイにむく必要がないのです。
それよりも素早く皮をむくことが優先ですよ。



蒸した子芋は熱い間に裏ごします。
その後は子芋饅頭の生地として中に味付けしたひき肉を包み、一個ずつ表面に小麦粉をまぶして、盛り付ける寸前に油で揚げます。


このネバネバしたヤツは何ですか?これは山芋をすりおろしたものです。トロロと言えばわかりますかね。
これを帆立真薯の生地に混ぜて火を通すとフワッとした柔らかい食感となるのです。



白身魚のすり身にトロロを加えて、しっかりと混ぜ合わせます!
合わせた生地をすくって柔らかさを確認します。うん丁度いいね~これで真薯生地のでき上り!



新鮮な帆立貝は大きく切って真薯生地に混ぜます。
それにしても帆立貝の量が半端なく贅沢!



帆立真薯の作り方はフットボールのような形にしてからゆでます。
ゆで上がれば箸で力を入れなくてもスッーと切れればベストな状態となります。
柔らかくてうまそ~わーい(嬉しい顔)



仕込みはその他にもたくさんあります。葱を香ばしく焼きます。ほうれん草の軸をゆでています。
ゆで過ぎないように途中指で挟み感覚で判断します。どちらも帆立真薯の吸物に入ります。


まぶしいくらいの真っ白な蓮根!夏の蓮根は新蓮根と呼ばれます。「年齢の若い蓮根」と思ってください。
通常の蓮根に比べて水分が多くシャキシャキした食感が特徴です。



新蓮根は素揚げして香ばしさと油のコクをつけます。
揚げた蓮根は米と一緒に土鍋で炊くと、ほら!ふっくらとした蓮根ご飯のでき上り!
蒸らして10分後が最高にわーい(嬉しい顔) それに合わせて他の料理も全力で仕上げていきますダッシュ(走り出すさま)
時計を見ると11時10分! 実習開始から2時間経過 ここから忙しいで!


メバルの煮つけを鍋から取り出し盛り付けますが、煮ると、メバルはとても柔らかくなるため取り出すことが難しい。
崩れないようにそぉっと~そぉっと~


メバルの盛り付けです。
「エッ!皮がはがれて、口もパクっと全開、目玉も飛び出ていますがこれは失敗ですか?」
と聞かれそうですが、実はこれはとても新鮮なメバルを使った証拠なのです。
新鮮な魚は死後硬直(身が固く締まること)していないので煮るなど火を通すと
急激に皮が縮み骨から身がはがれやすくなり、口もパックと開くのです。
見栄えは悪いが食べると最高に美味しいというわけです(笑)


今日作る料理はすべてアツアツで食べるのが一番美味しい料理ばかり!
そのためすべての料理が同時に仕上がるようにスケジュールを立てています。
盛り付けは「早く、きれいに、ていねいに」といった感じですかね。


他の料理の盛り付けが完了寸前に蓮根ご飯を茶碗によそいます。
「俺がご飯をよそうから、君は梅肉のせてよ!」これを流れ作業と言います。


11時40分、どのグループも盛り付け完了、あとは試食です!
すべて理想とするアツアツ状態で完成しているのかが気になります。
試食時は黙食のため会話はできませんが、試食後の反省会で個々の意見が言えるように
記憶しておきます。


日本料理は男の仕事!と思っている人も多いのではないでしょうか? 
日本料理本科、クリエイティブ経営学科には多くの女性が在籍していますよ。
ちなみにこちらの4人の乙女たちは将来自分のお店を持つことが夢だそうです。
すばらしい!ぴかぴか(新しい)
12時20分、反省会も終えて授業終了となりました。お疲れ様でした。


~プロフィール~
辻調理師専門学校 日本料理
小川 健
香川県出身。
私は今から35年前に辻調理師専門学校を卒業しました。
その当時と今も日本料理の基本は変わっていません!
揺るぎない基本をしっかり学ぶことが技術と知識を向上させる近道です。
日本料理に興味のある人、興味はあるけど自信のない人も大丈夫!
日本料理本科、日本料理クリエイティブ経営学科では
「難しいことが簡単にできるようになる」授業内容になっています。
どんな授業だ?これからも授業の様子はブログで紹介していきますよ!ご覧ください。