FRANCE

辻調グループ フランス校

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調理外来講師 M. Pascal BARBOT(パスカル・バルボ氏)/Astrance(アストランス)

フランス校教壇から

2014.02.26

エスコフィ校2014年秋コース最後の調理外来講習はパリの3ツ星レストラン「Astrance(アストランス)」の
Pascal BARBOT(パスカル・バルボ)氏です。
フランスで一番予約の取りにくいと言われるバルボシェフのレストランですので、遠く離れたシャトーまで
講習に来ていただくことは非常に難しいのですが、今期は忙しい合間をぬって来校いただきました。
それでも日帰りの強行スケジュールです。

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バルボシェフはパリの3ツ星レストラン「Arpège(アルページュ)」でアラン・パッサール氏の右腕として活躍した後
2000年秋、若干27歳にして現店をオープンされました。翌年のミシュランガイドブックで開店わずか半年にも
かかわらず1ツ星を獲得、2005年に2ツ星に、そして2007年に3ツ星に昇格しました。

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バルボシェフの料理は一言でいえば「食材を巧みに使いこなした、サプライズをもたらす独創的な料理」でしょうか。
そして日本料理の食材も積極的に取り入れられています。

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さて授業では、2品の料理と1品のデザートを披露いただきました。食材について、その扱い方、火の通し方、
組み合わせなど詳しく解説されていましたが、まさに自身の持っている哲学を語っていただいたようです。
学生にとっては少し難しかったのではと思いますが、きっと将来にはバルボシェフの言葉が活きてくるのではと
感じられる講習でした。

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ARTICHAUT EPINEUX, TRUFFE NOIRE ET POMELO
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Pomélo(ポメロ)という日本のザボンに似た柑橘系の果物とフレッシュトリュフ、アーティーチョークを組み合わせた1品。
「見た目よりも味重視の一品」との解説でした。

BUTTERNUT / YUZU, EPINARDS ET CHAIR DE CRABE
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アジア料理で使われる海老のペーストをベースにレモングラス、トマト、しょうが等を加えて新たなペーストにしたものを
鍋に入れ火にかけて温め、さらにカニの身、ほうれん草の若葉、バターで仕上げてお皿の下にしきます。
上からアガーアガー(寒天の一種)、ゼラチンで固め薄く冷やし固めた牛乳を丸く抜いてかぶせます。
折りたたんだズッキーニの薄切りにゆず風味のバターナットのムースを詰めて飾ります。}

TARTELETTE AUX AGRUMES, SARRASIN ET YUZU
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レモンタルトをイメージして作られたデザート。リング状に焼き上げたシガレット生地の中に、小さなかたまりに焼いた
ストリューゼル、はしばみの実などを詰めてレモンのクリームを絞ります。

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バルボシェフをはさんで、アシスタントを務めた緒方 啓介君(左)と松本 太志君(右)