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辻調グループ フランス校

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製菓外来講習 M.Paul KLEIN(ポール・クライン氏) / PATISSERIE CHOCOLATERIE KLEIN(パティスリ ショコラトリ クライン)

フランス校教壇から

2024.02.19

今回の外来講習に来ていただいたのは、ポール・クライン氏です。

フランス東部にあるベルフォールにある「パティスリー・ショコラトゥリー・クライン」を経営されています。同店では、プロフェッショナル向けの研修も行っており世界各国から受講者が訪れています。飴細工とアントルメを制作する世界大会のコンテスト"Charles Proust(シャルル・プルースト)杯"で2012年に21歳という若さで見事優勝されており、卓越した技術と躍動感あふれる細工は、世界でも高く評価されています。

今回紹介していただいたのは、「コンフィズリー=砂糖菓子」7品を披露していただきました。

花びらの部分に飾られている菓子は、「Calisson d'Aix」 カリソン・デクスです。
南仏エクス・アン・プロヴァンスの銘菓。メロンとオレンジのコンフィとアーモンド、シロップを練り合わせてペーストにしたものを型に敷き詰め、表面を砂糖の糖衣で仕上げた地方菓子。
花の中心に飾られている菓子は、
左から、「Bonbon rock」 ボンボン・ロック。
飴で作った文字を飴で覆い、リボン状に引いた飴で包み、細い棒状にしてカットしたキャンディ。飴の中心部に「KLEIN」の文字が入っています。
真ん中は、「Bonbon fourré framboise」 ボンボン・フーレ・フランボワーズ。
リボン状に引いた飴でカシスのパート・ド・フリュイ(ゼリーのようなもの)を包み、細い棒状にしてから小さくカットしたキャンディ。
右側は、「Berlingot Violet」 ベルランゴ・ヴィオレ
甘いスミレの香りをつけた、フランスの伝統的なキャンディ。



これらのキャンディは太い円柱状の飴を細い棒状にした後、機械・押し型・ナイフでカットします。切り方の違いでそれぞれ形が異なるキャンディができます。

ボンボン・フーレ・フランボワーズを押し型でカットしています。力いっぱい押し型を使って印を入れると、

綺麗な印が付きました。飴が冷え固まると自然に1つずつに外れます。

こちらは、「Nougat de montélimar」 ヌガ・ド・モンテリマール。
卵白に煮詰めたラベンダーの蜂蜜とシロップを加え泡立て、ナッツ類をたくさん加えた糖菓。フランス南東部の都市、モンテリマールの銘菓。

上の渦巻の黒い菓子は、「Réglisse」 レグリスです。
フランスでポピュラーな甘草(かんぞう=薬草の1種)を使ったグミ。
下に飾られている菓子は、「Caramel Vanille」 キャラメル・ヴァニーユ
バニラをたっぷり使用したキャラメル。クライン氏が作るキャラメルはバターの配合が多く、とても柔らかく仕上げられています。
アシスタントを務めた研究生も色々な作業に携わらせていただきました。

ボンボン・ロックは、"KLIEN"の文字が崩れないように、研究生が飴を転がしながら、シェフはリボンの飴を引いて一緒に作業を行っていました。憧れのシェフの隣で作業ができ、嬉しそうですね!



研究生達はフランス語を聞き取り、任された作業をシェフに確認しながらお菓子を仕上げていました。

隣のテーブルでは、マダムがお菓子を飾るための飴細工をしており、最後にみんなでお菓子を飾って記念撮影です!

アシスタントを務めた研究生のコメント

「日本ではあまり見かけないコンフィズリーを披露していただき、間近で職人技を見ることができ助手をして、とても楽しかったです。特に飴細工の作業をしているシェフはかっこよく、温度管理が難しい飴細工を自由自在に扱い、作品としてではなく、コンフィズリーとして提供するために様々な工夫がなされていてとても勉強になりました。2回目の助手をして、フランス語を聞き取り、言葉を発して行動できるようにもなり、ずっと憧れているシェフの助手をさせていただき、心から嬉しかったです。」

「初めて助手をして、シェフの段取りの良さや正確な作業、手際の良さに驚きました。目の前で沢山のコンフィズリーが出来上がっていくはとても楽しかったです。貴重な体験ができて良かったです。」


Merci!Mme et M.KLEIN !!