FRANCE

辻調グループ フランス校

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製菓外来講習 M. Nicolas BONNARD(二コラ・ボナール氏)

フランス校教壇から

2023.07.06

今回はパンの外来講習です。講師としてニコラ ボナール氏にお越しいただきました。

ボナール氏はブルゴーニュ地方の製粉会社NICOT社で専属講師を務めた後、リヨンのブーランジュリーでオーナーシェフを数年務められ、現在はフリーでパンの講習や技術指導などに取り組まれています。

2日間に分けて5種類のパンを作成していただきました。

BAGUETTE DE TRADITION FRANÇAISE バゲット・ドゥ・トラディション・フランセーズ

フランスで日常的に食べられる伝統的なバゲットです。
生地がとても柔らかいため、成形がとても難しいのですが、ボナール氏はスピーディに成形していきます。
綺麗でおいしいバゲットになるように、触りすぎ無い事がポイントです!アシスタントの研究生に細かく指導していただきました。

普段行わないバゲットの成形に苦戦しながらも、研究生達は楽しそうです!

PAIN MEULE DE PIERRE SUR LEVAIN パン・ムール・ドゥ・ピエール・スュール・ルヴァン

石うすで挽いた粉を使用したハード系のパン。
天然酵母を使用したルヴァン(発酵種)を使用することで、小麦の香り、うま味をしっかり感じることができます。噛めば噛むほどにうま味が口の中いっぱいに広がります!

SEIGLE AUVERGNAT セーグル・オーヴェルニャ(写真左)PAIN BEAUJOLAIS パン・ボジョレ(写真右)

写真左はライ麦粉(セーグル)で作られたパン。ライ麦粉はグルテンを含まないので、小麦粉とは異なる歯切れのよい食感になるのが特徴です。独特な香り、酸味などが楽しめます。

写真右は水の代わりにフランス校のある地域で作られているボージョレーワインをふんだんに使用し練り上げたパン。見た目もワインの紫が映え、口に含むと香りが広がります。中にはリヨンのサラミとノワゼットが入っています。

研修生が成形したパンです。綺麗に成形できています!

ボナール氏もとても素敵な笑顔ですね!!!

PAIN NORVEGIEN パン・ノルヴェジアン

シリアルをふんだんに使って焼き上げたパン。"NORVEGIEN"とは、"ノルウェー風の"という意味です。
生地の中にもシリアルを混ぜ込み、さらに!シリアルを纏わせて、成形していきます。

ボナール氏は、ホワイトボードを使ってパンの理論をわかりやすく教えてくださいます。そして、フランス各地で作られているパンの種類や成形の仕方なども紹介していただきました。

研究生達は今まで見たことのないパンづくりに興味津々です!講習後、研究生達は"パンをもっと作りたい!" "とても楽しい講習だった!"と、パンの魅力に夢中になっていました。

アシスタントを務めた研修生のコメント

「パンの種類によってこね方や発酵のさせ方が違い、パン作りの難しさと楽しさを感じることができました。また、ボナール氏と私が成形したパンとでは、形・張りが異なり、発酵させ焼き上がったパンの見た目や味に大きく関係することも学ぶことができました。切り込みやスチームをつかって焼成するなど、ひと手間加えるだけで仕上がりに大きな影響を与え、一つ一つの作業の大切さを改めて感じました。」

「今まで聞いたことのないパンの専門用語も多く難しかったですが、シェフが丁寧に説明してくださったので、わかりやすく楽しくアシスタントができました。パン用のナイフで切り込みを入れる時、切り方や角度で味・香り方が変わると教えてもらい、パンへの興味が深くなりました。もっと色々な経験ができ、それを活かせるように、フランス語でのコミュニケーションを頑張ります。」

「とても緊張していましたが、シェフの作業を間近で見ることができ、いい経験になりました。パンの用語や、初めて見る作業が多く、アシスタントは大変でしたが、たくさんの作業にかかわることができ、楽しかったです。」

「パンのアシスタントは普段の実習では行わないことが多く、不安がありましたが、シェフが優しく丁寧に教えてくださり、理解することができました。フランス語でのコミュニケーションが難しく、自分自身の未熟さを実感することもできました。今まで以上に勉強し、コミュニケーションをとれるように頑張ります。」

Merci、M.BONNARD!!