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辻調グループ フランス校

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調理外来講習 M. Eric PRAS(エリック・プラ氏)/Maison LAMELOISE(メゾン・ラムロワーズ)

フランス校教壇から

2022.01.17


リヨンの北、ブルゴーニュ地方シャニーChagnyにあるミシュランガイド3ツ星を獲得しているレストラン「メゾン・ラムロワーズMaison LAMELOISE」のオーナーシェフ、エリック プラ Eric Pras氏が講師として来校しました。

「トロワグロTroisgros」や「レジス・エ・ジャック マルコンRégis et Jacques Marcon」などの3ツ星レストランに勤めた後、2009年に「メゾン・ラムロワーズ」のシェフに就任しています。2004年にはフランス国家最優秀職人章(M.O.F.)を受章されていて、その審査ではレクレール校のシェフであるナレ先生が審査員の一人を務められたそうです。

今回の講習ではグランメゾンの正確で繊細な仕事を見せてくれました。

披露していただいた料理は二品

スズキとキクイモ ウニのサヴァイヨンソースを使った一品

キクイモはコンフィ、スライス、ピューレの3形態にしたものを使用し、いろいろな食感を楽しめるようになっています。スズキは鱗をバターであげたものを飾りました。「日本からインスピレーションを受けましたが、タイム入りバターで揚げることでフランス感を出しています」とプラ氏はおっしゃっていましたが、確かに和洋折衷ですね。ウニを使ったサヴァイヨンソースもコクがあり美味しそうです。

ホタテのポワレと赤アンディーヴのホタテムースファルシ

ホタテのムースを赤アンディーヴの葉に巻いて蒸したものに、アワビの薄切りを添えます。ホタテのポワレはバターをしっかりとアロゼ(かけて焼く)しており、調理中にはとてもよい香りが漂いました。レモンの皮のジャムを飾りに使い酸味でアクセントをつけました。ホタテのヒモを乾燥させて作った粉も飾り風味を増しています。

現在フランスでは脱プラスチック使用の傾向が進んでおり、こちらのレストランでもプラスチックの使用を減らしているそうで、今まで使っていた味の確認用のプラスチックスプーンなどは全て再使用できるステンレスのものに変えたとのことでした。飲食業界での環境への配慮も重要事項です。

今回の講習では「塩一グラムの差でもしっかりと計量する」など、かなり細かい仕事を見せていただきました。たくさんのお皿を出すにあたって差が出ないように細かく丁寧な仕事が求められるレストランでの仕事を見ることは、研究生の皆さんも研修先を考えるにあたって参考になったと思います。

講師のプラ氏とアシスタントを担当した研究生(撮影の際にマスクを外してもらいました)