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辻調グループ フランス校

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製菓外来講習 M.Alain ROLANCY(アラン・ロランシー氏)/Pâtisserie Alain ROLANCY(パティスリー・アラン・ロランシー)

フランス校教壇から

2016.05.07

レクレール校製菓研究課程、4月最後の講習が行われました。あっというまですね。

今回の講師は、リヨンのクロワ=ルース地区にある「パティスリー・アラン・ロランシー」のオーナーシェフ、アラン・ロランシー氏。

同じ地区にある「パティスリー・ブイエ Pâtisserie BOUILLET」はモダンなガトーを前面に押し出している一方、この「アラン・ロランシー」のガトーは伝統を重視したものが多いと言われています。

今も多くの常連客から親しまれる菓子を手掛けるロランシー氏は、93年にM.O.F.(フランス最優秀職人章)を受章した実力者です。フランスの製菓業界で中心的な役割を果たしている一人で、2年に一度開催される「クープ・デュ・モンド・ドゥラ・パティスリCoupe du Monde de la Pâtisserie」ではフランス代表として出場しただけでなく、今では審査員を毎回務めています。日本のサロン・ド・ショコラにも出店しており、各地で高く評価されている方です。

今回作ってくださったお菓子はこの2品です。

TARTE SENTEURS DE PROVANCE

菓子名を日本語に訳すなら、「プロヴァンスの香りがするタルト」といったところでしょうか。プロヴァンス地方の特産物である桃とアーモンドをたっぷりタルトに詰めたお菓子です。

タルト生地を焼き、その中に、黄桃と白桃をくし切りにしてコンポートにしたものを敷き詰め、さらに「マジパン」といわれるアーモンドをペースト状にしたものをベースに作ったムースで覆い、仕上げました。

TARTE ESTIVALE

菓子名を日本語にするとすれば、「夏のタルト」といったところでしょう。チョコレートのムースで仕上げられています。シェフ曰く、「夏でもチョコレートを食べられるようにとても軽い味わいにしています」とのこと。ガナッシュベースのムースですが、チョコレートに、生クリームを入れた場合と、牛乳を入れた場合で仕上がりが違ってきます。

タルト生地の中にはたくさんのフランボワーズをちりばめ、フラン(牛乳、生クリーム、砂糖、卵を混ぜ合わせたもの。ここに小麦粉を入れるともちもちとした食感になりますが、今回は入らない配合なので、焼き上がりはプリンのようになります)をたっぷり流して焼いています。フランボワーズの酸味と、フランの滑らかさでよりチョコレートが軽く感じられます。

今回助手を努めてくれたのは、製菓研究課程の藤吉 蔵君と伴 知紗都さん。とても早口なシェフの言葉を頑張って聞き取って、サポートしてくれました。

 

藤吉君「次の作業をイメージして準備や片付けなどをするのは実習でも必要ですが、講習では作業の2つ先までイメージ出来ていないと難しいと実感しました。緊張しましたが、楽しんでできました。」

伴さん「作業がとても速くあっという間に講習が進んでいきました。速いのに、切ったフルーツの大きさもそろっていてすごいなと思いました。もっと普段からの実習でも先読みして動くことを心がけていきたいと思います」

助手をしてくれた二人と、研修生の今村勇貴君とシェフで記念撮影。

講習終了後、シェフとみんなで記念撮影。

Merci Mr.ROLANCY!!