現場のプロによる授業!応用製菓演習とは!?
学校では製菓理論や実習など、様々なタイプの授業が行われています。
今回は製菓応用技術マネジメント学科2年生で実施されている
「応用製菓演習」という授業の様子をレポートします!
応用製菓演習は、現場で活躍されているプロのパティシエやパン職人の方に、
商品開発にまつわる知識や作業効率向上のプロセスなどを学ぶ授業です。
目の前でデモンストレーションをしていただき、すぐに自分たちも実践するというスタイルが特徴となっています。
先日パティスリーブリーズの高橋教導シェフに、
「コンクールの菓子の開発」をテーマに授業を行っていただきました。
高橋シェフはコンクール入賞経験多数の実力派パティシエであり、
エコール 辻 東京(現:辻調理師専門学校 東京)での職員経験もある方で、
後輩にあたる学生たちにお菓子作りを教えることに並々ならぬ熱意を持ってあたってくれています。
今回教えていただくのは「Lance de gardien(守護の槍)」というチョコレートムースです。
以前に行われたクープ・デュ・モンド(洋菓子の世界大会)の日本国内予選において
高橋シェフが実際につくったものを再現していただきました。
まずはデモンストレーションの様子です。
実習室にて、シェフを囲んでこんなに間近でデモンストレーションを受けることが出来ます。
学生の皆さん、メモ帳や携帯を片手に真剣な面持ちですね。
時には助手をお願いすることもあるので、やってみたい!という学生ほど近くにいる傾向にあります。
そして一通りつくり終えたらいよいよ実習が始まります!
先ほど教わったことをすぐさま実践!
記憶が鮮明な状態で作業が出来るので、スムーズに作業を進めることができます。
とは言え、後輩指導に熱心な高橋シェフ、
各班を見回って「わからないことない?」と様子を見に来てくださいます。
こちらはメインとなるチョコレートムースをつくっているところです。
チョコレートの油分とベースとなるアングレーズソース(卵、牛乳、砂糖を合わせて煮詰めたもの)の
水分バランスが難しいところ。水分が少ないと分離してしまうこともあります。
高橋シェフ、分離しそうになったらすぐさま駆けつけて手助けしてくれます。
初めてやる作業は不安がつきものですが、これだけ近くにいてくれれば安心して作業ができますね。
完成品はこちら!
オレンジの香りが心地よい、チョコレートの柔らかな甘さと滑らかな口どけがおいしいムースです。
緑色の植物のパーツはパスティヤージュ(粉砂糖にゼラチンを加えて練って乾燥させたもの)です。
この授業のためにシェフがお店で作って持参して下さいました。
最後にコンクールの菓子とお店で売る菓子との違いについて説明がありました。
ターゲットの違い、使う素材の違いなど、たくさんお話しいただきました。
目から鱗の内容も多く、コンクールに挑戦している学生にとってはとても充実した一日になったようでした。
高橋教導シェフ、ありがとうございました!
~プロフィール~
辻調理師専門学校 東京 洋菓子担当
岡部由香
食べることとつくること、両方大好きです。
特にバニラが好きで、タヒチの農園にまで行きました。
今後の目標は、バニラの本場マダガスカルに行くこと。
そしてそのバニラを使って世界一おいしいミルフイユを作ること!


