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代表 辻芳樹 WEBマガジン

「The Japan Times Destination Restaurants 2025」発表

講演・シンポジウム・イベント

2025.05.30

辻芳樹校長が選考を務める「The Japan Times Destination Restaurants 2025」が発表されました。
https://authentic-japan-selection.japantimes.com/

敢えて、東京23区と政令都市を対象から外し、"日本人が選ぶ、世界の人々のための、日本のレストランリスト"として選ばれた10店舗の中から、2025年度「Destination Restaurant of the Year 2025」に選定されたのは、富山県で独自のイタリア料理を提供する『ひまわり食堂2』です。

ひまわり食堂2(ツー)
https://authentic-japan-selection.japantimes.com/restaurant/2025-06/



審査員:辻芳樹校長のコメント
私たち審査員が、あるレストランやシェフを選ぶということは、彼らが料理で表現している、その地域全体を選ぶということでもある。地方のシェフたちはゲストにわざわざ来てもらうために進化してきたが、今年は改めて彼らの底力、技術力を感じる。例えば、未利用魚のように、かつて捨てられていたような食材をガストロノミーな料理に仕上げるには技術力が必要になるが、「Destination Restaurants」に選出されたシェフたちの能力は国内においても高い水準にあり、優れた技術と創造性を持っています。こうした卓越した飲食店の存在は、国家政策としてインバウンド客を呼び込むための強力なツールともなっている。​​​​​​​​​​​​​​​
今年も含めて「Destination Restaurants」で選ばれた50人のシェフたちはさまざまな困難をくぐり抜けて、料理を作るとともに生産者を育てるという料理人にしかできない仕事に取り組んできた、ある種のサバイバーでもある。そんな彼ら、つまり地域を表現し、啓蒙する技術者をこのアワードを通じて応援したい。この賞をきっかけに、もっと発言力をもって、地域の食を変えていってもらえたら嬉しい。そうした発言力は技術の裏付けがあってのものであり、シェフ同士や生産者がつながるためにも欠かせない。
大分県『日本料理 別府 廣門』店主、廣門泰三氏や石川県『オーベルジュ オーフ』シェフ、糸井章太氏はまだ若いので発展途上にあると言える料理人だが、確かな技術をもつ人たちなので、もっと自分の世界を究めていくと期待している。料理は結局、その人の人格や人生が出るもの。地方での経験を通じて、独創性を高めてほしい。