TOKYO

辻調理師専門学校 東京

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「ボキューズ・ドール」世界で戦うフランス料理コンクール 国内予選が辻調理師専門学校 東京で実施されました。

イベント
調理師本科
調理応用技術マネジメント学科

2026.01.15

2026年1月9日 ここから始まるのは、単なる料理の競技ではありません。
⽇本の⾷⽂化の誇りを胸に、世界という⼤きな舞台へ挑む「挑戦の物語」です。


この辻調理師専門学校 東京(以下、辻調東京)を会場として、辻調東京の教員が運営スタッフを務め、
日本代表を選考する国内予選決勝が実施されました。

この世界のコンクールは1987年に第1回が開催され、
第1回大会から辻調理師専門学校は大会の運営に関わってきました。
私、三浦も現在ボキューズ・ドールJAPANの事務局を担っていますので、今回の大会をレポートします。



テーマは、「鳥取地どりピヨ」と「村上農園マイクロハーブシリーズ」を課題食材として、
3時間の制限時間の中でフランス料理の源流にある大皿のプラッターに12名分の料理を作成し盛り付けます。

レギュレーション:
古典フランス料理の技法を基盤としながら、日本の地域食材を活かした創造性豊かな料理を
フランス料理の技術を土台に、日本の風土・文化・素材に根ざした"郷土性"を表現することを目的とします。

料理の構成は、「クラシック技法 × 現代的感性 × 地域性の表現」を軸とし、
丸鶏の活用・素材 尊重・一貫性あるストーリー性を求めます。
本課題はボキューズ・ドール国際大会の理念「Flavour before form(味が形に先立つ)」に準じます。
日本の最前線で活躍する3選手が、書類審査、東西予選準決勝を勝ち上がり決勝の舞台へと進んできました。


長野『伊那食品工業株式会社 ふれあいサービス事業部』荘野 幸紀シェフ


福井『ル・ジャルダン』堀内 亮シェフ


大阪『ウォルドーフアストリア大阪』土屋真敬シェフ

3選手は時間差で競技を開始しますが、その仕込み会場は辻調東京2階の調理講習室を各自1部屋利用して行います。
審査員は、ボキューズ・ドールの過去の日本代表が務めますが、その厳しい目線が選手の作業の隅々までをチェックします。
さらに、観戦者も多数おりたくさんの目に見られながらの調理作業は緊張することが容易に想像できます。




タイムキーパーは辻調東京の先生が実施。
時間を合わせてきっちりカウントします。

2時間の仕込みを終了した選手たちは、試食審査会場であるKitchen Lab. PRISMに移動します。
この会場はオープンキッチンの形式の調理実習室です。
カウンター席からは、招待されたスポンサー様や選手の関係者、料理人たちが選手の仕上げ、
料理の盛り付けの様子にくぎ付けで見つめます。

実は、このボキューズ・ドール国内予選の決勝は、
これまで辻調理師専門学校の大阪校を会場として行ってきましたが、
今回、初めて東京校での開催になりました。
この広々としたレストラン実習室で行うことで、フランス本選と同じように
観客の皆さんもコンクールの作業を近くで目にし、熱量を感じることができるようになりました。




フランス本選の会場は、応援団の大音量の中で行われるので、
会場はミュージックを大きくして選手、観客のテンションを上げます。

余談ではありますが、来場した観戦者の方から
「この実習室であれば、普通にレストランとして運営できそうですね」とおっしゃられていましたが、
「調理応用技術マネジメント学科の学生が、一般のお客様をお迎えしてレストランを運営しています」
とお答えしました。実習室の造りにも感銘を受けておられた様子でした。

3時間で料理が提出されます。料理が完成すると会場からは大きな拍手で選手の健闘を称えます。
盛り付けられた大皿プラッターが審査員の前を通り、見た目の審査をします。

このプラッターを運んでいるスタッフは、辻調の先生。
正直に重いですが、料理を崩さないように慎重に運びます。


3選手のお料理写真です。
競技順1番:荘野 幸紀シェフ

(写真提供:一般社団法人ボキューズ・ドールJAPAN)

香茸のムースを纏った鳥取地どりピヨ
松本一本ねぎとすんき漬けのクルート 村上農園ハーブサラダ
ソース・ヴァンジョーンヌ

競技順2番:堀内 亮シェフ

(写真提供:一般社団法人ボキューズ・ドールJAPAN)

詰め物をした鳥取地どりピヨのラケ 
きゃろふくとセップ風味の軽いニョッキ

競技順3番:土谷 真敬シェフ

(写真提供:一般社団法人ボキューズ・ドールJAPAN)

鳥取地どりピヨと京野菜のファルシ
~京みやこの伝統と鳥取のテロワール~

課題として「鳥取地どりピヨ」の胸肉は詰め物をして大皿に盛りつけることが今回の課題でしたが、
もも肉はラグーもしくはフリカッセにして別鍋に入れて提供することがルールです。
この煮込み料理の試食審査員への取り分けは、サービス教授の秋場先生が行っています。





荘野 幸紀シェフ 皿盛り


(写真提供:一般社団法人ボキューズ・ドールJAPAN)

村上農園マイクロハーブと鳥取地どりピヨもも肉のラグー
エピス風味

堀内 亮シェフ 皿盛り


(写真提供:一般社団法人ボキューズ・ドールJAPAN)

詰め物をした鳥取地どりピヨのラケ
きゃろふくとセップ風味の軽いニョッキ

土谷 真敬シェフ 皿盛り


(写真提供:一般社団法人ボキューズ・ドールJAPAN)

鳥取地どりピヨと京野菜のラグー 
京味噌と丹波ワインのお雑煮仕立て

大皿から試食用のお皿に選手は盛り付け直し、試食審査員が味の評価をします。
味わい、火通し、テクニック、温度を細かい採点用紙に基づいて見ていきます。
さぁ、どのような結果になるでしょうか。

試食審査が終われば、会場は表彰式会場にセッティング。
この時間が会場スタッフは一番忙しいですね。


来場の皆さんは、ネスレネスプレッソ様より提供いただいたネスプレッソで一息休憩を。

さぁ、表彰式です。表彰式は私、司会をしていたので写真が少なくて申し訳ないです。
キッチン審査員、試食審査員を代表して2名のシェフからの総評を述べ、
3選手には決勝出場のセルティフィカを授与した後は、各賞の発表です。

課題食材である『村上農園マイクロハーブシリーズ」と「鳥取地どりピヨ」の特色を
最も生かしていると審査員が評価した選手に特別賞が贈られます。
株式会社村上農園 代表取締役社長 村上清貴様に村上農園特別賞を、
鳥取県商工労働部兼農林水産部市場開拓局長 山本 紀子様より
プルミエとっとり地どり賞を試食審査を通じて選出いただきました。

村上農園特別賞 『ウォルドーフアストリア大阪』土屋 真敬シェフ

プルミエとっとり地どり賞 『ル・ジャルダン』堀内 亮シェフ

それぞれのシェフが受賞をいたしました。

さぁ、ここから緊張がピークに達します。優勝者の発表です。
審査員の一人でもあるジョエル・ロブションエグゼクティブシェフ 関谷 健一朗シェフの手に
優勝者の名前が書かれた用紙があります。
会場の皆様も誰が優勝者になるのかと緊張が漂います。
「le premier prix candidat officiellement désigné pour le Bocuse d'Or 2029
  発表します、、、、、、、、『ル・ジャルダン』堀内 亮さん !!」

おめでとうございます。



優勝した堀内シェフは、ボキューズ・ドール2027フランス大会で
日本代表Hotel The MITSUI KYOTO 浅野哲也シェフに同行、サポートし、
2029年大会の日本代表として進んでいきます。皆様の応援宜しくお願いします。

学生の皆さんもボキューズ・ドールという大会を知ってもらい、
いつか日本代表の座を勝ち取る料理人になってもらいたいと思います。
大会の様子など学校の先生たちも近くで見ていますので、
冬期休暇が明け登校をしたら先生方にいろいろと聞いてみてください。

~プロフィール~
辻調理師専門学校 東京
フランス料理、サービス担当
三浦 和也

フランス料理、サービスの二刀流
1級レストランサービス技能士。食べること、飲むこと大好きです。
好きな食べ物は焼肉、焼き鳥、焼きそば、焼きめし、焼き・・・メイラード反応が好きです。