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辻調理師専門学校 東京

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自然に学び、食でつながる:くいしんぼうラボの実践記 ~夏のワークショップ・フェスと冬野菜の準備~

東京学芸大学×辻調
製菓応用技術マネジメント学科
製菓衛生師本科
調理師本科
調理応用技術マネジメント学科

2025.09.16

辻調東京では、授業で学んだ知識を実践したり、
興味のある分野をさらに深めたりするために、さまざまな学びの場を設けています。
その一つが、東京学芸大学との協同活動「くいしんぼうラボ」です。

「くいしんぼうラボ」は、"くいしんぼう"の視点から、食・農・環境について考える活動です。
美味しいものを中心に、食べること、農作物を育てること、
そして環境にやさしく持続可能な社会について、みんなで楽しみながら学んでいます。

今回は、2025年7~8月に実施した2つの活動をご紹介します。

1つ目は、
「東京学芸大Explaygroundワークショップ・フェス」です。
このイベントは、さまざまなテーマで遊びと学びをつなぐExplaygroundのラボと、
教育における協働について学ぶ大学院生がコラボして、
12の参加・体験型の企画=ワークショップを行うおまつり(フェス)です。

今回「くいしんぼうラボ」がコラボしたのは、
「くいしんぼうサイクルを体験!~育てて、作って、美味しく食べて~」
というテーマのワークショップです。
子供から大人まで一緒に楽しめる体験コーナーを用意しました。

その中の「農園ツアー」は、実際に学芸大学の農園(教材植物園)をまわって
野菜クイズに挑戦するという企画。
参加した子供たちも一生懸命クイズを解いていました!
農園ツアーの最後には、農園で収穫したじゃがいもをプレゼント。
じゃがいもで何を作ろうか・・・帰り道にそんな会話が弾んだらいいですね。


農園ツアー。




じゃがいもは、ラボのメンバーと大学院生で一緒に収穫しました。
今回収穫したじゃがいもの品種は「キタアカリ」。
男爵に似ていますが、芽の部分がほんのり赤いのが特徴です。
ホクホクした食感で、ポテトサラダやコロッケに向いています。
くいしんぼうラボでは、後日ヴィシソワーズ(冷製スープ)にしていただきました!

室内のブースでは、揚げ物に使用して残った油をリサイクルした「廃油キャンドルづくり」を実演。
油がきれいな色のキャンドルに生まれ変わる様子に、子供たちは興味津々でした。

廃油と油固め剤を温めて溶かし、タコ糸を垂らした瓶に流すと素敵なキャンドルに。
色付けには、短くなってしまったクレヨンを使いました。

他には、日本と世界の料理を主食・主菜・副菜で組み合わせる「献立づくりゲーム」など、
楽しく学ぶ体験がたくさん。

写真とレシピを見て組み合わせ。

「お絵描きコーナー」では、今日何食べた?夕ご飯何食べたい?好きな食べ物は?
というテーマで自由にお絵描き。素敵な絵が集まりました!

お絵描きコーナー
大学院生と一緒にイベントを運営し、子供も大人も一緒に
農や食について考える、とても有意義な時間になりました。


そして、2つ目は8月末の活動、
「ポップコーン脱粒と冬野菜の準備」です。
夏に収穫して乾燥させた「爆裂種」のトウモロコシを手作業で脱粒しました。


手でねじるようにして粒をはずします。これを油と一緒にフライパンで炒ると、
種皮が弾けて「ポップコーン」のできあがり。


冬野菜の準備は、カブと大根の種まき。種まきのコツや育て方を教えていただきました。


最後に、春に苗を植えた田んぼで写真撮影。稲がしっかり成長していました。

この活動を通して農業や食材のことを学び、
料理やお菓子をつくる責任をさらに感じるようになりました。
ゆる~く楽しく活動していますが、作物とともに私たちも日々成長しています。
食を通じて、ワクワクするような体験を一緒にしてみませんか?

~プロフィール~
辻調理師専門学校 東京 洋菓子担当
野口 恵

フランスを旅すること、地方菓子を見つけること、そしてお菓子を作ることが大好き。
オーブンの中で膨らむお菓子を見ている時間や、
お菓子が焼けた甘い香りに包まれる時間に幸せを感じます。