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料理のチカラプロジェクト

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辻静雄料理教育研究所所長 山田研先生が「第1回調理技術教育学会」にて発表

研究開発関連

2019.08.06

辻静雄料理教育研究所所長 山田研先生が、2019年8月5日、第1回調理技術教育学会にて、「ジビエの官能評価方法について」というタイトルで口頭発表しました。

この研究の背景には、野生鳥獣による農林業の被害軽減から地域の活性化までを視野に入れた施策として、国が捕獲された野生鳥獣の食品(ジビエ)としての利用拡大を推進していることがあります。





そのためには、ジビエを安全で、かつ、おいしく食べられるようにすることが必要です。そこで、厚生労働省の「野生鳥獣肉のQ&A」に公開された、中心温度75℃1分間以上と同等とされる加熱条件で、安全性を担保しつつ、おいしさに焦点を当てた研究に取り組みました。具体的には、異なる温度×時間で加熱調理したシカ肉のおいしさを適正に測るための官能評価の方法を考案、実施し、その結果と、理化学的測定(成分分析、テクスチャーなど)の結果と比較検討しました。

 

今後、この官能評価の妥当性を高めるためにも、判定方法の精緻化、パネルの育成など、継続して研究を進めていく予定です。
発表後は、会場からも積極的な質問があがるなど、日本のジビエ利活用の推進に、更に期待が持てる発表の場となりました。

                            (辻静雄料理教育研究所 迫井千晶)