ABOUT US

料理のチカラプロジェクト

ブログ

畑耕一郎先生出演:<歴史街道推進協議会 関西講演会>歴史街道でたどる「日本の食」 

イベント

2013.12.16

12月10日(火)に大阪の天満橋「ドーンセンター」にて、歴史街道推進協議会 関西講演会が開催されました。

rekishi kaidou01.JPG

折りしもその前の週に<和食=日本の食文化>がユネスコの世界無形文化遺産に登録され、今回の催しのテーマは<歴史街道でたどる「日本の食」>ということで、たくさんの方々が参加されました。

プログラムの内容はまず基調講演として奥村彪生氏(伝承料理研究家)による「上方の食文化 ~歴史が育んだ日本の味~」。

(基調講演の骨子)

奈良時代に白米が常食になり、室町時代に刺身文化と中国伝来の禅寺院の精進料理が合体して、京都で日本料理が誕生。出汁が登場し、味噌、醤油での味付けが始まる。ここに一汁三菜本膳完成。

安土桃山時代に茶事懐石が京都で生まれる。

上方のお番菜(京ではお雑用とも言う)は準菜食型。

料亭の京阪比較:大阪は割烹。安うて旨うて、まったり。 京は煮焚に始まり、煮焚に終わる。はんなり。

鮓(すし)の古里は紀州と近江

神戸はハイカラ食

okumura01.JPG okumura02.JPG

奥村氏の基調講演に続き、ディスカッションが行われました。パネリストとして奥村氏、畑耕一郎先生(辻調理師専門学校日本料理顧問)、杉本節子氏(料理研究家、奈良屋記念杉本家保存会常務理事)の3名、コーディネーターは「上沼恵美子のおしゃべりクッキング」の構成作家でもある鶴田純也氏。


rekishikaidou02-1.JPG rekishikaidou03-1.JPG

杉本節子氏は辻調グループの卒業生。現在はNHKなどでも活躍されています。

ディスカションのタイトルは「関西のうまい!をたどる」。

「日本料理とは何か?」「ハレの料理・ケの料理」「会席料理とは」「京のおばんざい」とは、等々が話されました。新鮮だったのは京都の商家の9代目の杉本氏が代々伝わる日々の食事の献立を見せてくださったこと、そして、「おばんざい」という言葉は実際には京都の代々の家では用いることがなく、ふつうに「おかず」と言っているなどの話でした。


rekishikaidou04-1.JPG hata02-1.JPG

和食=日本の食文化がユネスコの無形文化遺産に登録されて数日後のこの講演会、とても意義のある内容だったと思います。